2017.02.24
「現場と人」に注目した省エネ活動が企業体力を増強する 確実に成功へと導く省エネのプロ
株式会社 アイ・グリッド・ソリューションズ
株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ
エネルギー・マネジメント事業を展開する株式会社アイ・グリッド・ソリューションズにはレジェントと呼ばれるコンサルタント遠山穣(とおやまみのる)氏がいる。省エネコンサルタントとして彼が現在までの13年間で指導した事業所は全国1,000以上にのぼり、すべての事業所で結果を出し続けている。今回は、遠山氏に仕事の流儀と熱い想いを伺ってみた。
Q3.自動化の時代に「見えタロー」は真逆では?
全ては人の意志と行動。「省エネ」は切り口
たしかに世の中の流れは「自動化」です。私もお客さまの所で高額の自動化機器を見てきましたが、設定するのはやはり「人」。それも、四季や時間帯、天気、人の動きや密度、作業の内容など様々な条件によって設定が異なり、ついつい忙しさを理由に均一の設定で稼働させてしまうと、大きな無駄を生んでしまう。
やはり、「省エネ」の肝は「現場と人」にあります。「見えタロー」の肝も「現場と人」。一つひとつの事業所に即した省エネ手法と教育を考え、口先だけでなくまず自分が実行して成果を現場の方々に見せることで、驚きや感動を喚起させます。人は心が動かなければ行動しません。そして、いつも人の意志が全てのことを達成させるのです。私たちは指導の他にも、モチベーション維持のために月次レポート等で結果と評価を提示し、適時にアドバイスを加えます。同じ目標を持つことで現場が一つのチームになり、結果が出ることでやる気が出る。その積み重ねが本部と現場をも一つにします。さらに、省エネから派生して水や事務用品、備品などに至るコスト意識も生まれ、社員、アルバイト・パートを問わず、省エネ・コスト削減の意識が定着します。
つまり、「省エネ」は切り口なんです。まず「見えタロー」を導入していただき、私たちスタッフが本部・現場責任者・従業員の方々の持っている悩みを抽出して課題として見える化する。そして、一緒に解決していくことで、会社に対するロイヤルティが高い従業員、利益確保力の高い事業所に成長させる。それこそが究極の目的なのです。
Q4.最後に、遠山さんの仕事の醍醐味とは?
お客さまの信頼をかち得た時にナミダ…。
ある大手スーパー様で省エネコンサルティングを行った時のことです。売り上げの高いその店舗の店長は普段から大変忙しくされていて、本部主導で決定された省エネコンサルティングの人間が来ることを快く思っていませんでした。しかし、私に与えられた時間は1日しかなく、この時間で成果を出さなければなりません。開店前の店舗に入り、店内の各設備がどのように使われているかをチェックし、店舗が抱えている課題をパートの方に徹底的に聞きだしたところ、冬場は土地柄ただでさえ寒い上、ゴムパッキンの破れた隙間から外気が勢いよく侵入し、クレームにもなっていることが分かりました。店舗にある材料でビニールを使い、お手製のスイングドアの隙間防止策を作ったところ、外気侵入どころか店内温度が上がり、パートの方々も大変喜んでくれました。その他にもプライスカードが冷ケースの吸込口を塞ぎ店内に漏れていたので、お手製のプライスカードを作ったところ、店長が歩み寄ってきてお礼を言ってくださいました。その後は店長の多大なご協力もあり、この店舗では電気代を前年比でマイナス10%以上節電することができました。
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株式会社 アイ・グリッド・ソリューションズ
株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ
株式会社アイ・グリッド・ソリューションズは、電力エネルギー需要の最適化を推進している会社です。 今後、電力・ガス等のエネルギーもコモディティ化された「商品」になって行くとするならば、 この生産・調達から流通・消費までのトータルエネルギーマネジメントは、最終需要者の需要動向視点が重要となり、 サプライチェーン・マネジメント(SCM)ではなく、デマンドチェーン・マネジメント(DCM)であるべきでしょう。 (株)アイ・グリッド・ソリューションズは、この未来の姿を見据えて、エネルギーのデマンドチェーン・マネジメント(eDCM)を提唱し、 「川上から川下へ」ではなく、「川下から川上へ」向かってのエネルギー需要の連鎖に注目し、その最適化の実現を事業戦略の 基幹におくべきと考えています。かつて小売流通界においては、革新的な先人たちがデマンドサイドのマネジメントに向かって スタートし今日の姿があるように、我々もエネルギー分野における理想に向けスタートしています。