いつも「忙しい!」と言う人がいます。 そう言う人に、「忙しそうですね」と声をかけると、たいていは「ええ、おかげさまで」と嬉しそうに返事をしてくれます。が、しかし、本当にその人は成果を上げ、満足しているのでしょうか。
その忙しさは錯覚!?
「忙しい!」が口癖の人
いつも「忙しい!」と言う人がいます。
そう言う人に、「忙しそうですね」と声をかけると、たいていは「ええ、おかげさまで」と嬉しそうに返事をしてくれます。
もちろん、仕事がなくて業績が上がらない状態よりも、仕事が忙しくて業績も上がっている状態のほうがいいに決まっています。
しかし、「忙しい」を連発する人の中には、忙しい割にはそれに見合った成果を出していない人が少なからずいます。
つまり、忙しいとは、単に急ぎだというだけで重要ではない、些細な仕事に忙しいため、出る結果も小さいのです。
悪いことに、この「次から次に仕事に手をつけてしまい、自分で忙しさをつくってしまう」人たちは、当人がそうとは気がついていないケースがほとんどです。
なにせ、当人にとってはその些細な仕事が重要な仕事なのですから。
たとえば、月曜日の朝会社へ行くと、同僚が困った顔をしながら、「ちょっと手伝ってくれないか。課長にも承認とってあるし、今日これを急いで仕上げなければならなくて」と仕事の依頼をしてきたとします。
些細なことで忙しくなってしまう人は、午前中に会議資料をつくる予定でいたのに、午後に回せばいいかと思いながら、このような依頼を引き受けてしまいます。しかし、仕事の優先順位がついていないと、手伝っているうちに別のメンバーから質問や問い合わせが入ってきたり、違う問題が起きたりして、そちらも手伝う羽目になってしまいます。結局、やりたいと思っていた仕事は何もできないまま、夜遅くまで仕事をすることになります。そしてまた翌日も同じことの繰り返しです。
事の大小を問わなければ、こうした経験は誰にでもあるでしょう。結果的にずっと火消しのような仕事ばかりになり、常に追い回されるような状態で対応することになってしまいます。
また、悪いことに、こうした火消し業務には、通常作業とは異なる高揚感、ちょっとした達成感があります。対症療法的にしろ、問題を解決し、すぐに結果を得ることができると、一種の興奮状態となり、快感すら覚えてしまうのです。
そうなると、次第に自ら緊急事項を追い求め、常に何かないかと探すことになります。こういう人は社内でも目立ちます。問題の火消し役として重宝がられ、次々に声がかかるようになります。本人も満足します。
なぜ人は緊急なことばかり行いたがるのか
なぜ人は重要性とは関係のない、緊急なことばかり行いたがるのでしょうか。
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