各地で活躍する地域おこし協力隊隊員が急増するとともに争奪戦に突入

2016.04.12

ライフ・ソーシャル

各地で活躍する地域おこし協力隊隊員が急増するとともに争奪戦に突入

「地方創生のススメ」編集部 (東京過疎化プロジェクト)
合同会社RegionWire

総務省は2015年度の地域おこし協力隊について取りまとめ、その活動状況を発表した。 地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域等に移住し、一定期間にわたり地域に居住して、地域ブランド化や地場産品の開発・販売などの地域おこしの支援や農林水産業への従事、住民の生活支援など、さまざまな地域協力活動を行いながら、その地域への定住・定着を図る取り組みだ。

(写真:宮崎県椎葉村地域おこし協力隊・東野舞湖さん)

総務省は2015年度の地域おこし協力隊について取りまとめ、その活動状況を発表した。

地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域等に移住し、一定期間にわたり地域に居住して、地域ブランド化や地場産品の開発・販売などの地域おこしの支援や農林水産業への従事、住民の生活支援など、さまざまな地域協力活動を行いながら、その地域への定住・定着を図る取り組みだ。

2015年度の受け入れ自治体は前年度444自治体から673 自治体と急増し、その結果隊員数も前年度1,511名から約1.7倍増の2,625名となり、2016年度末時点での目標である3,000名が見えてきた。

最も受け入れ数が多い都道府県は北海道で369名(105市町村)となり、以下長野県222名(53市町村)、島根県149名(17市町村)という結果に。また市町村では大半が一桁の受け入れ人数のところ、島根県は美郷町の29名を筆頭に津和野町27名、邑南町22名、海士町20名と多数の隊員を受け入れる自治体が目立った。

なお隊員の属性は、女性が約4割(37.2%)を占め、約8割(76.1%)は20 歳代、30 歳代の若い隊員となっている。

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また新年度になり、従来は市町村単位で募集されることが多かったが、四国では「県」単位で募集する地域が相次いだ。

徳島県は、移住希望者を非常勤特別職の「県地方創生推進員」として20人採用する。県庁や県民局などで勤務し、観光情報の発信や六次産業化の推進、県内各地の移住促進など地方創生の推進に関する73業務が対象で、このうち7業務は「県版地域おこし協力隊」として募集するとのことだ。

しかしその待遇は月20日勤務で報酬は日額6,500円、つまり月収13万円程度にとどまり、ここから税金や家賃なども払うことになるので「この額では暮らせない」など一部否定的な声もネット上ではあがっている。

また徳島県に隣接する香川県でも「県版地域おこし協力隊」の募集を4月8日から開始した。隊員は、香川県政策部地域活力推進課で県内の地域活性に向けた各種活動を支援する業務に携わることになる。なお給与は月額172,000円と徳島県より高く、市町村での募集とほぼ同水準の金額を設定している。

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このように盛り上がる地域おこし協力隊だが、最近は受け入れ自治体が増えた結果“争奪戦”の様相を呈してきている。地域おこし協力隊に関する情報を掲載する「JOIN」は、自治体自身で記事作成できるため、同じ自治体が毎日のように何度も同じ募集を掲載したり、「締切迫る!」「再募集!」「募集期間延長!」といったフレーズが並んだりなど、隊員募集に苦戦している自治体も多いようだ。また市町村間での争奪戦だった地域おこし協力隊の募集側に、従来各市町村の募集支援をおこなってきた県自体が加わることで、更に争奪戦が加速することが予想される。


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