先日、 「ひらめき」と「直感」の違い についてご紹介しました。 「直感」は、脳科学的に言えば、 大脳皮質の前頭葉のすぐ内側にある「ストリアツム」(線条体) の働きによって、潜在記憶の中から導き出された 「答え」 であり、なぜその答えが正解かを言葉でうまく説明できません。
と言っていますが、
感じることは、物事を全体として観ることである
ということを伝えたかったようですね。
実は、ブルース・リーとほぼ同じことを
主張しているのが、作家で僧侶でもある玄侑宗久氏です。
玄侑氏は、物事を構成要素に還元していく、
すなわち、分析的に考えることを「分析知」と呼び、
一方で、全体を捉えて、いわば全体を包み込むような思考を
「瞑想知」と呼んでいます。
玄侑氏自身は言及されていませんが、
「瞑想知」こそ「直感力」ではないかと私は思います。
そして、玄侑氏によれば、
この「瞑想知」を発揮するために大切なことは、
まさに、ブルースリーが言ったように、
目や耳などの感覚器で「感じたこと」を大脳で
「考えないこと」
なのだそうです。
玄侑氏が、こうした思考をなぜ「瞑想知」と呼ぶかといえば、
瞑想をしている時、人はただものごとの流れに身を任せて
感じているだけの状態にあるからです。
逆に言えば、瞑想知、つまり直感を磨くためには、
「瞑想」が有効だと言えそうです。
なお、前述した伊藤氏は、
「優れたルールを数多く身につけることが直観を生む基礎になる」
と考えるようになっています。
ということは、瞑想を行うだけではなく、
直感を発揮したい分野で数多くの経験を積み、
そこから成功パターンを抽出しようとする作業を継続することが
必要だと考えられますね。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2008.08.12
2012.07.13
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。