“力を入れすぎたドライバーショットが失敗して飛ばない” 同様に “何故、部下に力を入れすぎて成果から遠ざかるのか?”
「なぜあいつはできないのだ?」
「あいつは使えないなぁ」
「あいつを採用したのは誰だ・・・」
等々。
ショットが悪いと、ついクラブに当たってしまいたくなる心理に近い。
また、スコアを上げたい!からと新しいクラブに買い替える人がいる。
しかし、新しいクラブを買ったはいいが思ったようにスコアが上がらないと
「買ったクラブが悪かったのかな」
「クラブが自分に合ってないのかな」
と一瞬考えてしまう。
仕事に例えると、チームの成績を上げたいから、新しい人材を中途採用し、採用後に期待と実像がかけ離れていたと失望することと似ている。ここまでで、私が言いたいことはご理解いただけただろう。
それぞれの特性に応じて、扱い方を変えるということだ。
ゴルフでは、
クラブの特性(強み、弱み、クセ)をしっかりと理解し、状況を冷静に分析し、その状況に最適なクラブで最適な打ち方をすることで、スコアアップにつながるわけだ。
つまり部下においても同じだ。
部下一人ひとり、クラブのように種類が違うと思った方がいい。
~ドライバー型~
たとえば、新規企画や開拓がガンガンできるパワーのある部下はドライバー型。打ち方を間違えると、方向が狂い暴走するが、うまく扱えば飛距離をしっかり稼いでくれる。
~フェアウェイウッド型~
繊細だけど一定の成果を上げ続けてくれる部下は、フェアウェイウッド型。繊細な打ち方と方向付けが必要で、距離はドライバーほど稼げないが、安定して稼いでくれる。
~アイアン型~
使用頻度が高い。さまざまな環境に耐えて、地道に働いてくれる。標準的な成果を安定して出してくれる。力は入れすぎず、正しい方向性で導き、力の加減も常に気を使う必要がある。
~パター型~
アイアン以上に使用頻度が高い。飛ばせる距離が短い為、大きな成果を出すことはできないかもしれないが、毎日忍耐強く、繊細な仕事をこなしてくれる。きちっと仕事を整えてくれる、欠かせない役割のクラブである。
あなたの部下はそれぞれ、どんなクラブに相応するだろうか?
一人ひとりの顔と仕事ぶりを思い浮かべて、その部下に合ったクラブ選択(適材適所)と
打ち方(指導の仕方)を考えてみてはいかがだろうか。
指導は、決して画一的なものではない。
整理をすると、以下の流れは仕事で成果を上げるにもゴルフで成果を上げるにも大事な事だろう。
・クラブ選び(人材採用)
・クラブの特性理解(部下の特性、価値観、考え、弱みの理解)
・適材適所(適切な仕事と役割を与える)
・一つひとつのクラブのショット技術の鍛錬(一人ひとりの部下を研究する)
・コースマネジメント(仕事の戦略を緻密に立て、チームで成果を出すことを考える)
・プレイヤー(上司)自身のメンタルコントロール
・状況に応じたクラブ選択と状況に適合したショット(最適な部下指導)
クラブが1本欠けてもゴルフは成立しないし、ドライバーを14本使っても良い成果は上げられないだろう。
貴方の仕事は、どんなクラブが何本必要なのだろうか?
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2010.03.20
2015.12.13
株式会社メンター・クラフト 代表取締役社長
http://www.mentor-craft.co.jp/ http://www.mba-noryoku.com/ 大学卒業後、大手エレクトロニクス商社に勤務。その後、IT業界、映像コンテンツ業界と15年間の営業・企画・マネージャー等の経験を経て、 2007年4月に(株)メンター・クラフト設立。 豪州ボンド大学大学院 MBA(経営学修士) エグゼクティブ・コーチ(JIPCC認定) 日本コーチ協会正会員