目標達成したかったらマイルストーンをうまく使おう

画像: Tatsuo Yamashita

2015.08.06

仕事術

目標達成したかったらマイルストーンをうまく使おう

日野 照子
フリーランス ライター

マイルストーンという小さな締め切りを作って、ひとつひとつクリアすれば、遠くに見えた目標地点に到達できます。

【締め切りは嫌なもの?】

なんとなく締め切りというのは、嫌なものだと思っていませんか。

夏休みの宿題を忘れたふりをして遊びつづけ、8月も終わり頃になってから、あわてて夏休み中の天気を調べて絵日記を描いたり、最終日に親に泣きついて自由研究を仕上げたり、そういう子どもの頃の思い出から、締め切りに対する嫌なイメージがしみついてはいませんか。けれど締め切りがなかったら、多くのことが成し遂げられないまま終わってしまいます。要は締め切りといかにうまく付き合うかなのです。

【締め切りをひとつひとつクリアしていく】

システム開発のプロジェクトマネジメントの基本的かつ重要な仕事のひとつにスケジュール管理があります。プロジェクトマネージャはまずプロジェクトの計画を立て、その計画にそってプロジェクトを管理します。この最初に作るプロジェクト全体の計画をマスタースケジュールと言いますが、マスタースケジュールには必ずマイルストーンが設定されています。

マイルストーンというのは、プロジェクトでやらなければならない各作業工程の節目をあらわす「里程標」のことです。プロジェクトにはいつまでに何をやらなければならないかの確認ポイント=マイルストーンがあり、スケジュール上に置かれたマイルストーンの完了をチェックしていれば、プロジェクトの進捗がわかる、という仕組みになっています。

開始から完了までの一連の作業の途中途中に小さな締め切りを作っておいて、締め切りを一つ一つクリアしていく、という方がイメージしやすいかもしれません。

システム開発というのは、どういうシステムにするかという企画から実際にユーザーが使えるようになるまで、実に長く複雑な工程を経なければ完成しません。最初から、遠くのゴールを目指して走ってもたどり着かないので、途中途中に目印となるマイルストーンを置いて、道に迷わないようにしているのです。

【遠すぎるゴールより、手の届きそうな道標を目指す】

あまり優秀でないマネージャは、遠い山の上を指して、あそこまで行けば楽になれるからがんばれと言います。実際に走る身になれば、そこまでの道のりが見えなければ不安になるでしょう。途中に目印がなければ、道に迷ってしまうかもしれません。

優秀なマネージャは、手の届きそうな場所に目印を置き、とりあえずそこまではがんばれ、という運営をします。一歩一歩進んでいるうちに、いつかゴールにたどり着くという運営をするのです。

次のページ【このマネジメントを間違えるとプロジェクトは失敗する】

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いつか時代は変わる。言葉は世界を変え、思いは伝播していく。誰かが誰かを抑圧し、搾取する社会を変えたい。

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