本音のコンテンツマーケティング (1)なんでコンテンツマーケティングが分かりにくいか。

画像: Yuko Honda

2015.07.20

営業・マーケティング

本音のコンテンツマーケティング (1)なんでコンテンツマーケティングが分かりにくいか。

猪口 真
株式会社パトス 代表取締役

コンテンツマーケティングの有効性が叫ばれて久しい。 しかしながら、実際のマーケティング活動の中で、成果として雑誌や書籍に登場するような派手な成功を感じている人はほとんどいないのではないか。普通の企業でもできるコンテンツマーケティングとは何か、考えていきたい。

要するに、コンテンツマーケティングのハウトゥの多くは、マスマーケティングとの対比で語られることが多いため、オウンドメディア(Webサイト、ブログ)やSNSを効果的に活用し、いわゆる影響力のあるアーリーアダプターがシェアし拡散することを狙うという、手法論としてのみ語られてしまうことも少なくないということ。本来コンテンツとは、その商品や企業が持つ価値のことだし、別にWebやアプリ、SNS上だけでの話などではまったくない。

ゆえに、コンテンツマーケティングをいくら経営陣に提案したところで、そもそもの根本的な戦略があいまいなため、従来から行っている手法のひとつとしてのWebマーケティングとほぼ変わらない、総合的なマーケティング戦略から見れば、いわゆる「ついで」の施策になってしまう。(大手ほどこの傾向は強くなる)

結果、予算もそれなりのものにしかならない。

もうひとつ面倒なのは、実際の購買につながったかどうか、短期的な売上効果がどのように出るのかが測りにくい、実査に出たかどうかがわかりにくい点だ。(マーケティングなのでこうした疑問が出るのはあたりまえのことなのだが)

それは、コンテンツマーケティングが、よく「ユーザーとの関係性」をつくるマーケティングと言われることも起因していて、必ずしも「次の行動」を明確にするものではないという点だ。

成果の出ないマーケティング担当者の代表的な言い訳のひとつに、「我々の仕事によって購買動機を高めた」あるいは「企業としてユーザーとの関係性を保つため、ロイヤルカスタマーであり続けるために、無料で優良なコンテンツを提供し続けることがわが社のマーケティングに必要なことだ」というのがある。

それはそれでお題目としては結構なことだが、日々1円でも多く売り上げをつくろうと奔走し、厳しい交渉を日々行う営業にとっては、内心「はあ?」だろう。

結局何が起こるかと言うと、コンテンツマーケティングと言いながら、ユーザーの深い共感を得るためのコンテンツを創り提供することを忘れ、営業のニーズとはかけ離れた施策に終始してしまい、肝心な売り上げに結び付いたかどうかが分からないという事態を繰り返すことになる。

これでは、経営陣や営業サイドから見れば、「そんなことよりマス媒体で派手にやってくれ」となるのは仕方のないことだろう。

さて、どうするか。低予算のなかで普通の企業にできることはないのだろうか。

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