ロジカルシンキングスキル全般を「直感でわかる」ようにお伝えしていきます。今回は仮説思考を解説します。
では、質問です。
「たられば」を人が言いたくなるのはどんな時だと思いますか?
ここまでの内容がわかっていれば、答えは自然とわかるでしょう。
そう、「自分の今の期待に反することが起きた時」です。
それで、学生に聞いてみました。「『たられば』を言いたくなった時はどんな時ですか?」と。
その答えは次の通りです。
A.就職活動の結果に納得がいかなかった。今ぐらいいろいろわかった状態で1年生だったらもっと考えて勉強する充実した学生生活でもっといい会社から内定が出たのに・・・。1年生に戻りたい・・・。
B.大学生活で女の子ともっと仲良くしていればよかった。そうすれば今の時点でもっと女の子が求めていることがわかって、もっと今が充実したのに・・・。もっと言えば、1年生の頃は出会いが頻繁にあるからよりどりみどりな状況が楽しめたのに女の子のことがよくわからなくてできなかった。3年生になるとかわいい子はほとんど誰かに取られていて、なかなか難しくて。
C. 留学していればよかった。もうちょっと違う世界があったんじゃないかと思うんです。親からも一度許可をもらったんですけど、そうしたら、就活をまだしてなくて、勉強できていたのに・・・。
D.二年も休学していなければ良かった。こんなに歳を取らずに済んだと思う。27歳で結婚すると考えたら、今が24歳だからあと3年しかない。やっぱり27歳で結婚できないかもしれない。それじゃあ私は困っちゃうんです。
Aの学生が今抱いている期待は「納得できる先に就職ができればいいなあ」でそれに反する結果が実際に出てしまっていると言っているわけです。その原因を過去の自分の大学での過ごし方に求め、ちゃんと過ごすことがその解決策だったと思っているということですね。
Bの学生は面白いことを言っています。
あ、いえ、そういう意味ではなくて、2つのことを言っていることが面白いんです。1つはあの時こうしていれば今の自分がもっと女の子の扱いのレベルが高くなっていたことを言っています。もう1つは今のレベルの自分で過去に戻ったとしたら女の子がよりどりみどりの状況を楽しめたのに!と言っているわけです。
状況は3年生以降と1年生で違う。3年生ではかわいい女の子に既に決まった相手ができている。1年生ではかわいい女の子に相手がおらず、しかも出会いの機会が多い。これは当然、現在の女の子と話すスキルレベルで1年生に戻りたいと言っているわけでもあります。
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。