大規模サイトをレスポンシブWebデザインで作る3つのメリット

2015.07.30

IT・WEB

大規模サイトをレスポンシブWebデザインで作る3つのメリット

将積 健士
株式会社インフォアスリート 代表取締役

2013年3月1日にオープンした不動産ポータルサイト「HEYAZINE」では、大規模サイトとしては珍しいレスポンシブWebデザインによるマルチデバイス対応を実現。そのメリットをご紹介します。

スマートフォンに最適化されたサイト構築の推奨方法より引用

オーガニック検索によるアクセス獲得は、サイト運営において重要度の高い課題です。Googleがインデックスしやすい方式でコンテンツを提供することで、適切なキーワードによる検索結果表示を実現し、ウェブサイトへのアクセスの質と量の向上を期待できます。

さらに、もうひとつの大きなメリットとして、ウェブサイトの運営コストが大きく削減されることが挙げられます。
レスポンシブWebデザイン以外のマルチデバイス対応方式では、デバイス別の異なるHTMLソースを用意する必要があります。異なるHTMLソースを用意すると、機能追加の度に開発やテストを2重に行う必要があり、運営にかかるコストが倍増してしまいます。
レスポンシブWebデザインでは、このような2重のコストがかからなくなるため、ウェブサイトの運営にかかる時間的、金銭的コストを大幅に下げることができます。

大規模サイトへのレスポンシブWebデザインの採用について

ウェブページ数が多い大規模サイトでは、そもそも膨大になるページを効率的にGoogleにインデックスしてもらえる点で、レスポンシブWebデザインを採用するメリットがあります。
また、大規模サイトほど、機能拡張やコンテンツの更新頻度が高くなるであろうことを考慮すると、開発コストを下げ、開発のスピードを上げるメリットは、小規模サイトより大きくなるでしょう。

一方で、大規模サイトにおけるレスポンシブWebデザインの採用事例は少なく、多くの大規模サイトでは、スマートフォン用のURLに転送したり、専用のアプリを提供してマルチデバイスに対応したりしています。

実際のところ、モバイル端末とPCでは表示に適した情報量に違いがあるので、HTMLソースを共通化するのが難しかったり、PCサイトのみがすでにある場合に、それを改修してレスポンシブWebデザインを実現するのが困難なケースがあると考えられます。
大規模サイトでレスポンシブWebデザインを実現するには、このような課題を、コンテンツを整理したり、リンク導線の工夫するしたりして解決していく必要があるでしょう。

しかしながら、レスポンシブWebデザインでウェブサイトを作ってしまうことで、煩わしい2重開発から解放されることや、Googleにも好まれることを考えると、大規模サイトこそ、レスポンシブWebデザインを採用するケースが増えてくるのではないでしょうか。

(再掲)

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将積 健士

株式会社インフォアスリート 代表取締役

1976年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修了。ERP導入コンサルタントとして、企業の基幹システムの導入に携わる。その後、独立して株式会社インフォアスリートを設立。

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