今日は、渋谷ヒカリエのコンセプトから見えてきた、Webマスターが見習うべき「Webサイトをリニューアルすること」の本質的な意義や、「現状と将来」の考え方について、軽いコラムを。
・それは、サイト訪問者にとってのUXを次の段階に引き上げることかもしれません。
・検索エンジンやソーシャルメディアとの親和性を改善することかもしれません。
・スマホやタブレットを含めたマルチデバイス対応を進めることかもしれません。
・運営サイドのミスを減らし効率をアップさせることかもしれません。
・サイトの目的を「売ること」から「売る手前のコミュニケーション」にシフトすることかもしれません。
そして、大きな変革には、それを明確に示すフラッグシップが重要です。ヒカリエのような大きくて明確なシンボルがあることで、関係者もお客さんも、渋谷の変革をイメージしやすくなり動きにつながるのです。
さらにヒカリエに学ぶところは、「渋谷の人の流れを変える」という大きな動きをしつつ、細かい点でも「おもしろい」「新しい」といった感性面もこだわっていること。古い百貨店のような画一的なスペースにテナントを押し込む形態ではなく、「あら、ステキね」「カッコいい」と思える雰囲気作りがされているのは、六本木ヒルズあたりから強くなってきた傾向なのでしょうか。
そして、忘れてはいけないのが広報面。宣伝広告やテレビ取材はもちろん、人の話題にのぼるような要素を積極的に含めて表に出していくことで、「へー」「行ってみようかな」「おもしろそう」のキモチや話題を広げられるのです。ヒカリエではたとえばネット系企業の移転だったり、ロブションのパン屋、歌舞伎、ビームス ライツなどですが、Webサイトではもっとさまざまな魅力を考えられますよね。でも、奇をてらいすぎるのではなく、サイトの本来の目的と同じ方向性をもった話題の作り方をするように心がけましょうね。
ヒカリエはまだ始まったばかり。渋谷の人の流れを大きく変え、その状態がなじむには、しばらく時間がかかるでしょう。9年かけて作ったヒカリエは、「50年前のDNAを引き継ぎ、50年100年先の未来を見え据え」ているそうです。
あなたのWebサイトは、どれぐらいの時間をかけて、どれぐらい先を見据えて、どれぐらい大きな変革を、何のために起こしますか?
※この記事は、Web担当者Forum(Web担)に掲載した編集部コラムを転載しています。
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2008.09.26
2010.04.20
安田 英久
株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長
企業のウェブサイト活用やウェブマーケティングに関するメディア「Web担当者Forum」(http://web-tan.forum.impressrd.jp/)を運営しています。