転職の「転」は、「ころがる・ころぶ」である。その転職によって、良い方に転がる場合もあるし、悪い方に転ぶ場合もある。その分岐点はどこにあるのか。
■【Q3】
キャリアや人生のあこがれ像(ロールモデル)を抱いて、自分もそうなりたいというエネルギーを内面からふつふつと湧かせているかどうか。
■【Q4】
負けん気の強さがあるかどうか。
■【Q5】
自分の未来像、像ではなくとも方向性を具体的に言葉に表現できるかどうか。
■【Q6】
自分の仕事結果とそれを生み出したプロセスをきちんと語れるかどうか。P型転職を実現する人は、大なり小なり「マイ・プロジェクトX」となるべき物語をいくつか持っている。そして転職活動時には、それを自己PR材料にもうまく利用して、良い採用案件を勝ち取っていく。N型の人は、自分の仕事結果に対する執着心が薄く、そのために「なんとなく仕事」のあいまいな就労姿勢で日々をやり過ごす。だから、転職も「なんとなく転職」の気分で行う。
■【Q7】
自分の内に革新的な意識が高まれば高まるほど、相対的に周囲の人間が保守的にみえてくる。ときに、この意識は独りよがりのこともあるが、エネルギーとしては強いもので、転職による環境の変化を乗り越えていくには大事なエネルギーになりうる。他方、職場の雰囲気や人間に対し、革新的か保守的かに無頓着な人は、おそらくその職場に留まったほうがよい人である。
転職(=変化を仕掛ける)にせよ、現職に留まる(=変化を仕掛けない)にせよ、その選択肢は、その時点では正解でも不正解でもありません。その後、自分がその選択肢をどう「人生の正解」にもっていくかです。
そして最後にもう一つ加えるなら、転職は、「どんな会社に」「どう入るか」、「いくら年収をアップさせるか」の問題ではありません。 「どう働きたいか」、「どう生きるか」という再決心の問題です。
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【転職を考えるとき】
2012.05.17
2012.05.11
2012.05.06
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表
人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。