昨年12月に発表され、大きな注目をあびた株式会社オウケイウェイヴの知識流通事業 『Abilie(アビリエ)』が当初の予定通り開始日を迎えようとしている。 その注目のオープンは2月27日予定で、2月16日から、仮登録者には先行して本登録の受付を開始した。
まだ具体的にどのような知識やスキルが販売されるのかは不明だが、プレスリリースの例にあるような、「ウォーキングの方法を動画で教えます」「ダイエットの方法を動画やPDFで教えます」「売れるマーケティングの方法をPDFで教えます」「原稿を読んで音声データを納品します」などといったサービスが実際に売買されるとなると、まさに新たなEコマースの出現となる。
心配な点もないともいえない。まずは、サービスクオリティの問題。想定している平均価格の5000円というのは個人にとって安い価格ではなく、クオリティの担保を「オウケイウェイヴ」側でやるとしても、特に知的サービスにおいて価値判断の基準は個人によって違う。知的情報を組織から購入する場合は、その組織のブランド力の影響でクオリティを過大評価してしまう面があるが、個人からの選択となると、クオリティへの注文はさらに上がるからだ。
そしてもうひとつ著作権の問題。現在の無料のWebサイト上でも大きな問題ではあるが、知的サービスに価格をつけるとなるとさらにハードルは上がる。電子書籍化ひとつとっても、すんなりとはいかない知的所有権だけに、ノウハウや著作物の権利は個人間の取引となると管理できない部分も出てくるだろう。ここでも出品者のクオリティへの意識と力が試される。
当然こうした課題は承知の上のスタートであり、今後多様なユーザーニーズに応える仕組みづくりは、「オウケイウェイヴ」の得意とするところでもあり、特に心配はないだろう。
知的スキルの知識流通事業として、健全なサービスとマーケットが構築されて行くことを願ってやまない。
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