「モデル化」して考えるとはどういうことか?

画像: haru__q

2012.02.02

仕事術

「モデル化」して考えるとはどういうことか?

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

私たちは物事の抽象度を上げて大本の「一(いち)」をモデルでとらえることができれば、それを10個にも100種類にも具体的に展開応用することができる。モデル化によって「一」をとらえなければ、いつまでたっても末梢の10個を丸暗記することに努力し、100種類に振り回されることになる。

 この図は次の2つの軸で平面を作ったものです。横軸に仕事がなされる時間───「短期間・単発的」-「長期間・継続的」。縦軸にその仕事がなされる動機の違い───「いたしかたなくやる動機」-「湧き上がってくる動機」。こうすることで、さまざまな仕事が配置されることになります。
 私はセミナーや研修の際、次の『3人のレンガ積み』の話も加えてこの図を説明しています───。

  中世ヨーロッパの町。とある建設現場に働く3人の男がいた。
  そこを通りかかったある人が彼らに、「何をしているのか」と尋ねた。
  すると、1番めの男は「レンガを積んでいる」と言った。
  次に、2番めの男は「カネを稼いているのさ」と答えた。
  3番めの男は顔を上げて明るく言った。「町の大聖堂をつくっているんだ!」と。

 1番めの男は、仕事を「作業」として単調に繰り返す生き方です。2番めの男は、仕事を「稼業」としてとらえる。そして3番めの男は、仕事を「使命」として感じてやっています。したがって3人の男たちは、やっている仕事(=レンガを積む)は同じだけれど、仕事をとらえる意識はまったく異なるわけです。

 さて、あなたの場合、自分の仕事はこの図のどこに位置しますか───?

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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