今日は、漫画コンテンツの作り方や舞台裏を紹介します。Webサイトのコンテンツとして文章やFlashは作ったことがあっても、漫画を作った人は多くないのではないでしょうか。結構大変なんですよ、これが。
・取材またはネタ出し ―― 原作者が原案者に対してヒアリングしたり現場の様子を取材したりして、ネタを洗い出します。
・原作→チェック ―― 原作者さんがシナリオを作って、それに対して、あなたや編プロの人が流れをチェックします。
・ネーム→チェック ―― ネームの段階では、コマ割りや展開をチェックします。絵に関する大きな変更はこの段階でしておきます。
・下書き→チェック ―― 漫画の下書きが出てきますので、セリフなどの細かい点をチェックします。
・作画→チェック ―― 作画したらもう大きな変更はできません。仕上がりをチェックしましょう。
・セリフ入れ ―― 歴史的な経緯から、漫画ではセリフの部分は空いた状態で納品されることが多いので、その場合は、絵に対して台詞をテキストで追加します。漫画のフォントはかなが明朝、漢字はゴシックという独特のフォント遣いをします。
・HTML化 ―― Webページで出すためにはHTML化しなければいけません。ここでセリフやシナリオ相当の内容を画像のaltテキストで入れておかないと、検索エンジンや音声読み上げブラウザからみてテキストが何もなくなってしまうので注意しましょう。また、絵をクリックするとページめくりできるようにするなどしておくといいでしょう。
ちなみにWebマーケッター瞳の原案の村上さんのブログで打ち合わせの様子が公開されていますので、そちらも参考にしてください。
漫画コンテンツのポイントや注意点
漫画コンテンツって、みなさんに楽しんで見てもらえるので、Web向けのコンテンツとしては優れていると思っています。「マンガ」というとB2C向けに思われるかもしれませんが、B2Bの領域でもマンガをうまく使えばファーストタッチをつかみやすかったり、ググッとお客さんを惹き付けたりできるのでいいですよね。
Web担でも人気が高い漫画記事ですが、実は次のような弱点があります。
・時間がかかる ―― 文章コンテンツなどは、完成までに1週間~2週間、早ければ全体が数日で完成する場合もあります。しかし漫画の場合、8ページ~16ページ作るのに1か月はかかります。64ページや80ページといったまとまった分量の漫画を作るには、やはり数か月はみておく必要があります。
・コストがかかる ―― マーケティング漫画の編プロを通すと、1ページあたり数万円かかります(原作者さんや漫画家さんの分も含めて)。関わる人の数が多いので、仕方ないですね。
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2008.09.26
2010.04.20
安田 英久
株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長
企業のウェブサイト活用やウェブマーケティングに関するメディア「Web担当者Forum」(http://web-tan.forum.impressrd.jp/)を運営しています。