グーグル「SSL化して検索キーワード見えなくするよ」 Web担当者「ええぇ? (not provided)って何!」
受けサイトもHTTPSにすりゃいいんじゃないの?
なぜ検索エンジンがSSL化すると検索キーワードがアクセス解析できなくなるのでしょうか?
それは、Webの標準仕様で「HTTPSのページからHTTP(非SSL)のページに移動する場合、どのページから移動してきたかを示すリファラー(参照元)情報を渡さないようにするべし」となっており、ほとんどのブラウザがそのように処理しているからです。
HTTP(非SSL、これまで)のグーグル検索では、次のようになっていました。
1.ユーザーが検索エンジンでキーワードを入れて検索する
2.検索結果ページが表示される(URLに検索キーワードが含まれている)
3.ユーザーが検索結果ページからあなたのサイトをクリックする
4.あなたのサイトにアクセスする際にブラウザがリファラー情報を送る
このリファラー情報として渡された検索キーワードの情報をアクセス解析ツールが記録していたんですね。だから、グーグル検索がSSL化されると、検索結果ページがHTTPSなのでリファラー情報が渡されず、検索キーワードがわからなくなるということです。
これに対して、技術的な知識がある人は次のように考えるかもしれません。
“んじゃ、うちのサイトを全部SSL化して、ページには基本的にHTTPSでアクセスするようにすりゃ検索キーワードとれるんじゃない?
でも残念ながら、これはうまくいきません。SSL化されたグーグル検索は、次のように動作しているのです。
1.ユーザーが検索エンジンでキーワードを入れて検索する
2.検索結果ページがHTTPSで表示される(URLに検索キーワードが含まれている)
3.ユーザーが検索結果ページからあなたのサイト(HTTPS)をクリックする
4.ブラウザはいったんHTTP(非SSL)のグーグル内リダイレクトURLに飛ぶ
(このリダイレクトURLでは検索キーワード情報が削除されている)
5.あなたのサイトにアクセスする際にブラウザがリファラー情報を送る
(渡されるリファラー情報にも検索キーワード情報は含まれない)
HTTPSのグーグル検索では、ブラウザは検索結果から「検索キーワードなしで検索した場合と同様の検索結果ページURL」のようなリダイレクトURLを通ってあなたのサイトに来るため、サイトのアクセス解析で参照元として記録されるのは、検索結果ページのキーワードを含んだURLではなく、検索キーワードが削除されているリダイレクトURLなのです。
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2008.09.26
2010.04.20
安田 英久
株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長
企業のウェブサイト活用やウェブマーケティングに関するメディア「Web担当者Forum」(http://web-tan.forum.impressrd.jp/)を運営しています。