タブレットが学習を変える!

2011.10.07

ライフ・ソーシャル

タブレットが学習を変える!

今野 篤
株式会社経営教育研究所 代表取締役

私達の生活に、もはや欠かせなくなった携帯電話やPC。今度は、スマートフォンやタブレットが、生活に浸透し始めようとしている。特にタブレット市場を牽引する、アップルiPhoneやiPadの進出は目覚しい。教育現場においても、家庭や学校、そして塾といったあらゆる場面での活用が始まっている。

 4日から千葉・幕張で、アジア最大級の最先端IT・エレクトロニクス総合展のCEATEC JAPAN2011(シーテックジャパン)が開催している。昨年から成長著しいタブレット端末機は、相変わらずの人気ぶりである。この人気に火を付けたのは言うまでもなく米アップルiPadであり、ビジネスシーンに限らず、店舗や営業などあらゆる機会で幅広く活用されている。実際にタブレットを目にする機会は、日に日に増えているのではないだろうか。

 IT専門調査会社米IDCによると iPadの発売直後、アップル社の2010年第2四半期は、メディア・タブレット市場の90%を獲得していた。第3四半期も引き続き87.4%のシェアを維持した。第4四半期になって、韓国サムスン社がiPadに対する最初の本格的な競合製品として、アンドロイド搭載のタブレット『Galaxy Tab』を投入したものの、IDC社はそれでも、アップルがメディア・タブレット市場のおよそ4分の3を占めると見ている。

 市場全体としても、2010年第2四半期から第3四半期にかけて、メディア・タブレット市場全体は45.1%成長したという。そして2010年内のタブレット出荷台数が760万台に達し、2014年にはさらに4,600万台規模以上にまで成長するという予測をしている(図1)。

 日本ではどうかといえば、IDC Japanが国内家庭におけるPCの利用実態調査を行っている。調査によれば、PCおよびiPadを購入したユーザーは、iPadを評価する点として、軽量さや電子書籍の購読のしやすさを挙げている。

 iPadの利用目的はインターネット利用と電子書籍の購読がそれぞれ49%を占めていることが分かった。iPadによってPC利用方法にどのような影響があるかと尋ねたところ、iPadを「2台目以降のPCのように位置付ける」という回答がiPad購入者の3分の1を占めた。従来、2台目以降のPCは、ミニノートブックPC(Netbook)がその位置付けとして市場では認知されていた。

 今後iPadがインターネット利用を目的とする2台目以降のPCとしても認識されると、ミニノートブックPCの出荷が減少することが予測されるという。今後、タブレットが私達の生活や仕事に与える影響が小さくないことは、間違いないようである。

電子書籍が紙媒体を上回る日

 米アップルiPadや同じく米アマゾンKindleなど、魅力的な端末の登場で一気に注目度が高まってきた電子書籍市場。市場調査・コンサルティング会社のシード・プランニングの調査によれば、デジタル新聞市場は2015年に130億円、新聞デジタル化の全体市場は1,125億円に拡大すると予測している。日本の新聞業界でもひとつの大きな動きがあった。5月から朝日新聞が、産経新聞と日経新聞に続いて、電子版をリリースした。

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今野 篤

株式会社経営教育研究所 代表取締役

教育ビジネスのアナリスト/コンサルタント。専門はフランチャイズ(FC)とデジタル関連。個別指導FCやベンチャーなどの教育機関を経て、2009年に民間教育シンクタンク経営教育研究所を設立。教育と異業種を結ぶエデュイノベーションLLPパートナー。

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