「仕事を任せられない上司が増えている」という現象について考えてみると、原因として2つのことに思い当たります。
二つ目は、メンバーを育成するという意識が希薄になっているのではないか、ということ。仕事を任せるというのは、別に忙しくて手が回らないからというだけではなくて、やってみさせて経験を積ませて育てたいからという理由も大きいわけです。プレイングマネジャー化が進んで、メンバーのことより自分のことに視線が向くようになったこと、また、業績も厳しいので、将来のことより今すぐに上がる成果は何かというようなことばかり考えるようになって、人材育成という課題の重要性が低下してしまったとすると、仕事を任せない上司が増えるのも成り行きとして自然なことだと思います。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2010.12.09
2011.01.18
NPO法人・老いの工学研究所 理事長
高齢期の心身の健康や幸福感に関する研究者。暮らす環境や生活スタイルに焦点を当て、単なる体の健康だけでなく、暮らし全体、人生全体という広い視野から、ポジティブになれるたくさんのエビデンスとともに、高齢者にエールを送る講演を行っています。