「白い恋人」は復活する、その3つの根拠

2007.10.11

経営・マネジメント

「白い恋人」は復活する、その3つの根拠

寺西 隆行
(株)Z会

「白い恋人」の賞味期限改ざんが問題となり、自主回収が始まってからもうすぐ2ヶ月。 10月下旬から販売を再開するようですが、果たして以前の名声を取り戻せるのでしょうか? -僕は復活すると思っています。

この文章から感じたことの1つとして、「監督責任」をしっかり理解し、それを言葉にしている真摯さがあります。
たとえば時津風親方。刑事罰の視点で「自分はそこまでのことをしていない」というのはひとつの主張となりえますが、協会に対して「自分はそこまでのことをしていない」と弁明するのは、筋違いです。監督責任を全うしていないわけですから。

教科書通り、「監督責任」を痛感している様子が、石水前社長の言葉からは見てとれます。
教科書通りのことがなかなかできない企業のトップが多い中で。

もう1つは、締めの言葉に見るお客様への姿勢です。
「会社が立ち直ってくれることを期待しています」のような「会社の立場から」のメッセージではなく、お客様を想定したメッセージ:「愛されるようになってほしい」。
これは、自社製品を愛した上で、お客様を常に見ていなければ、なかなか口に出る言葉ではないと思います。

3.冒頭で取り上げた「中田選手へプレゼント」

不祥事を起こしたばかりの今の状況で「是非プレゼントしたい」と発言する、そしてそれが報道される…。
「今はひっそりさせて欲しい」と思う社長が多いのではないでしょうかね、一般的には。

自社の製品への愛着と自信。それが感じられる態度です。

以上、3つに分けて書きましたが、まとめると結局は1つの根拠なんです。

「現場も頑張っている、前社長(兼オーナー)も頑張っている…
失敗の後のビジネスプロセスから、そんな姿勢が見てとれる」

トップダウンが行き過ぎて、「普通のモチベーション」しかない現場が離反する、
現場が「高いモチベーション」で頑張ってもトップがだらしなく、機能しない。
そんなことが日常茶飯事の、組織という集合体の中で、現場と前社長の一体化した思いがヒシヒシと伝わってくるんです。
もう一度、愛される「白い恋人」になろう、という想いが。

僕は北海道に何度か足を運んだことはありますが、「白い恋人」をお土産で選んだことはありません。
お土産でもらったときには普通に食べますが、とりわけ好きでもないお菓子でした。

ただ、販売を再開し、北海道に行く機会があれば、是非買ってみたいと思っています。

※弊社社長が本サイトの取材を受けました。

なぜZ会は「東大合格者数日本一」なのか?
http://www.insightnow.jp/article/585

よろしければ御覧下さいませ。

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寺西 隆行

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文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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