第4回:キャリアの心構え(キャリアデザイン基礎講座)

2010.10.16

ライフ・ソーシャル

第4回:キャリアの心構え(キャリアデザイン基礎講座)

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

以前別のところで公開したものですが現在閲覧できないため、インサイトナウにて改めて公開します。キャリアデザインの基本的な考え方が理解できます!

「一度しかない人生、自分の好きなように生きればいいのです。
 人の言うなりになって、結果的に他人の人生を生きることになってはいけません。
 ただし、人様に迷惑をかけてはいけませんよ」

なお、「健全な自己中心主義」にはもう一つの側面があります。それは、「自分の好きなように生きたい」と、あなたが考えるなら、あなたの上司、先輩、同僚、部下、友人知人、パートナー、子供など、周囲の人にも同じように考える権利がある、ということを認識すべきだということ。つまり、あなたが好きなように生きようとした結果、他人の人生を一方的に束縛したり、コントロールしてしまうことは基本的に許されないのです。

各自がそれぞれ自分の納得のいく人生、キャリアを選び、歩いていく。そこには相互理解と尊敬が必要ではないでしょうか。

[健全な危機意識]

厳しいことを言うようですが、あなたが現時点で持っている能力には、「賞味期限」があります。

ただ漠然と、毎日を過ごしているだけではあなたの能力は磨り減るばかり。そして、間違いなく、新しい業務に対応できない日、要求される成果が出せない日がやってきます。つまり賞味期限切れです。しかも、賞味期限切れになってから我に返っても、多くの場合手遅れ。会社にとっては不要の人材とみなされリストラの対象になっていることでしょう。

こうした悲劇は、大きい企業・組織ほど起こりやすいものです。組織が大きければ大きいほど、内部の変化は緩慢だから、いつまでも今の業務が続くと勘違いしてしいがちだからです。ところが、外部の変化はすさまじいのが現実ですよね。ヒット商品は数週間単位で次々と入れ替わっています。また、成果を出すために必要なスキルもまたどんどんと変化している。

ですから、組織の中で安穏としていると、いつしか取り残されてしまうのです。いつのまにか「役に立たない人材」へと価値がダウンしてしまう。

ですから、私たちは常に、

「現状がずっと続くはずはない」
「自分の仕事は必要とされなくなるかもしれない」
「この会社はつぶれるかもしれない」
「今の能力では通用しなくなる日がきっとやってくる」

といった「危機感」を持っておく必要があります。

おおむね、現在、恵まれたポジションにいる方ほど、

「まあ、なんとかなるだろう・・・」

と安易に考え、楽観的な方向に流されがちになりますので、「意識して」危機感を高めることをお勧めします。

さて、こうした「危機感」は、あなたが予想する上記のような「不幸な将来」が実現した時に備えておくべきことは何か、また、自分の賞味期限を延ばすために、新たに身に着けるべきスキルはなにか、今から何をやっておくべきか、といった長期的なキャリアプラン、行動計画を立てることの原動力になります。
ただし、上記のような危機感が、あなたを不安にさせ、目先の仕事が手につかなくなってしまったりしたらまずいですよね。あくまで、長期的なキャリアデザインのための方便として、「将来の懸念事項」を冷静に把握しようとすることが大切です。

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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