史上最低の視聴率でスタートしたNHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」が終わりました。しかしどんどん人気が出始め、最後はここ最近、視聴率低迷にあえぐNHK朝ドラとしては画期的な視聴率を稼げたようです。
25日に終了したNHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」の平均視聴率(関東地区)は18.6%だったとのこと。最終回は23.6%で期間最高視聴率ともなったようですね。
さーて、ここで自慢です。ゲゲゲの女房を失礼にも「敗戦処理」だなんて呼んだやつがいます。
「敗戦処理指揮官の心構え「ゲゲゲの女房」は敗戦か?」
http://www.insightnow.jp/article/5219
まー、私にはすべて読めてましたよ。このような結果も。
なんちて。後講釈はともかく、実際見ていてとてもおもしろかったし、あの良さが通じるなんて、日本もまだ捨てたもんじゃないなーと、のどかな気持ちになりました。
特に極貧時代の水木しげるさんが、不本意な少女漫画を無理やり描いて、何とか生活の糧を得るシーンなんて、本当に泣けます。アッキーナが惚れるのも当然だわ。
&やはり主演が良かったですね。向井理さんは今、日本一の人気いけめん俳優なんだろうけど、嫌みがないし、まあ水木しげるがあんな良い男ってのはちょっと現実離れした感じはありますが、そこを不満に感じさせないドラマツルギーがありました。
何より松下奈緒さんです。あんな超美人のヨメがいたら漫画どころじゃないだろう、というのは単なるバカファンである私の感想。実際の松下さんは、実はあれだけの絶世の美女にもかかわらず、非常に「引く」演技が上手です。
たいして美人でもない元キャバクラだかモデル崩れだかがブイブイ前に出っぱなしの昨今のテレビ。真の美人が奥に引くという立ち位置は、これまた興味惹くわな、と思います。
これって大事なことですね。
押してもだめなら引いてみな。つまりプレゼンテーションは前に前に、だけが伝える手法ではないのです。時として引く、ためる、という呼吸を入れることで、オーディエンスの興味を集める効果があります。
昭和のサクセスストーリーという、安心して見ていられる素材があっただけでなく、その中に、うまくストーリーの押し引きが紡ぎこまれていたドラマでした。
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2015.07.10
2015.07.24
株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント
芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。