社長になりたい人が、わずかに12%。出世したいと思わない人が26%。出世してどうなるんだ、と思う気持ちはわからないでもない。が、雇ってもらっていれば良い、では絶対にダメだ!
もちろん社長になってやろうなどとはこれっぽっちも思わず、逆に2年働いてお金を貯めて、会社を辞めて、インドに行こうと思っていた。
新入社員となって、その1
今はこの、InsightNowにおられるビジョナリーの方々の末席ではあるが、いちおう一国一城の主である。入社した企業への執着はまったくなかったけれど、それでもいろいろ学べて良かったとは思う。
何より貴重な財産となったのは、かなり早い時点で経営者の視点を意識するようになったことだ。最初は、ごく素朴な疑問だった。新米セールスとして案件を獲得し、さて、これでいくら儲かるのかと社内用の見積書を見て「?」が浮かんだのだ。
得意先は金沢、東京、名古屋に仙台、そして広島である。しょっちゅう出張しているわけで、当然交通費がかかる。交通費をかけている割に、儲からんのやなと思った。粗利で自分がもらう給料の2ヶ月分ぐらいしかない。
そこで続けていくつか疑問が浮かぶ。交通費どうなってるの、稼いでへん女の子たちの給料はどこから出るの? そこでハタと気がついた。誰かが、どこかから、お金を工面しているのだと。営業会議でいろいろな資料をじっくり見てみると、私の十倍ぐらいの売上を上げている先輩がいる。
ああ、そうか。これが会社の仕組みなのだと気づいた。
新入社員となって、その2
当時、勤めていたのは印刷会社である。受注産業である。何しろ会社始まって以来の国立一期(ってわからないかな)出身ということで、いろいろ社長さんにはかわいがってもらった。
社長車で大阪に出かける社長のお供をさせていただいたある冬の朝「なあ竹林君、どうやったら社長になれるか、あんた、わかるか?」と、いきなり尋ねられたのだ。そんなこと考えたこともない。とはいえ、何か答えなければならない。
そこで「営業で一番になることですか」と、まあ今から考えれば、かなりお馬鹿な返事をしてしまった。「それはちゃうで」と社長(長くなってきたので、次回に続ける)
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