今日は、ノウハウというよりは、豆知識を。「URL」という呼び方と「URI」という呼び方がありますが、どう違うのか、あなたはご存じですか? Webページのアドレスを指す場合は、どちらを使うべきなのでしょうか。
URLの場合の各パーツを分解して、正式名称とともに意味を説明していきましょう。
・https:
スキーム(scheme)。
この場合は、httpプロトコルを使うことを示します。ほかにhttps:、ftp:、data:、file:など、いろいろとあります。urn:も、URIのなかでURN用として定められているスキームです。この部分はIANAという組織が管理していますが、IANAに登録されていないscp:やmysql:といったスキームが使われることもあります。
・//yasuda:pass@www.example.com:8080
オーソリティ(authority)。
アドレスの根本部分。「//」で始まり、さらに以下のパーツに分かれます。
・yasuda:pass@
ユーザー情報(userinfo)。アクセスに使うユーザー名とパスワード
・www.example.com
ホスト(host)。アクセス先サーバー名
・:8080
ポート(port)。アクセス先サーバーのポート番号
・/news/index.htm
パス(path)。
指定したオーソリティの中でのアクセス先を指定します。httpでは、サーバーの公開領域内でのディレクトリ名とファイル名ですね。
・?page=2&msg=yes
クエリ(query)。
パスの中でさらにアクセス内容を細かく識別します。httpでは、サーバー上で動作するプログラムへの指示や命令が書かれることが多いです。
・#hot
フラグメント(fragment)。
アンカーと呼ばれますが、正式にはフラグメント。主となる内容に加えて部分や代替表現を指定します。httpではこの情報は通常はサーバーには伝えられず、サーバーから送られた情報をクライアント(ブラウザ)が処理する際に使います。
これからは、会議でURLのパーツのことを話す際に、「URLの最後のクエスチョンマークに続くやつが……」ではなく「クエリが……」と言い、「シャープで指定するページ内アンカー」ではなく「リンクの際のフラグメント指定」と言うというのはいかがでしょうか?
ちなみに、昨今のブラウザなどでは、アクセスしているURLは機密情報ではないものとして扱うことが多いので、URLにユーザー名やパスワードを指定することは控えるべきです。上記の例はそういった指定が可能だということを示しているだけですので、ご注意を。
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2008.09.26
2010.04.20
安田 英久
株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長
企業のウェブサイト活用やウェブマーケティングに関するメディア「Web担当者Forum」(http://web-tan.forum.impressrd.jp/)を運営しています。