大学生時代に何をしておけばよいか?という質問にお答えしました。大学生のうちに学びの考え方を変えておかないと、社会人としては活躍できないでしょう。「学生のような社会人」になってしまわないように、すべきことは何でしょうか?
Q. 答えは参考書にあるでしょうか?
MBAという称号があります。
経営学にはいろいろな概念やヒントはありますが、答えは1つも書かれていません。
その手法をどの課題に対し、どうやって適応するかというのは本人が考えなければなりません。
参考書を見ても、たった1つの方法が解決してくれるようなものはないでしょう。
無数にあるヒントに出会い、その中から現状に相応しいヒントをどう応用していくかということが問われます。
学生のテストのように、答えは探せば見つかるものではないということです。
ではどうしたらいいのでしょうか。
勉強(Study)から学習(Learn)へ
勉強はとても大切なことなのです。
しかし、大学生には勉強と同じくらいもっと大切なことがあります。
勉強とは、主に知識の習得ですが、その知識を活かすことができるような技術を身につけていくことです。
一言で言うなら、
勉強(Study)から学習(Learn)へ意識を変えること
です。
勉強とは知識的な習得のことですが、学習は体験的な技術の習得のことです。
つまり、得たものを活用できるようになることなのです。
勉強して記憶しただけでは使い物にはなりません。
使えて初めて「役に立つ知識だった」と後でわかるものです。
しかし、「得たものを活用するといってもその場が見当たらない」 ということを言う人がいます。
就職活動をそういう観点から実施すると、就職先はほとんどありません。
知識が「正解」として使えるのであれば、学ぶ必要さえなくなります。
なぜなら、辞書があれば済むことで人が習得する必要がないからです。
仕組みや考え方を会得するための学習
たとえば、小学校で三角形の角度を求めるような問題がありましたね。
「こんなものを勉強して、生活で角度を測ることなんてあるわけがない」
僕もそう思っていました。
もちろん、卒業してから分度器というものを手にしたことも見たこともありません。
しかし、こんな経験は皆さんにもあるでしょう。
道を歩いていて分かれ道に差し掛かったとき、どちらかの道を選ばなくてはなりません。
その2つの分かれ道の行き先が同じような方向であれば安心して選択できます。
しかし、ほぼ逆方向に近い方向の場合には、選択に覚悟が必要になります。
もうわかりますね。
私たちはこの場面ではこんなことを考えます。
道を間違えたときのことです。
道を間違えた場合に、ゴール地点へ行くために先の道から正解の道に戻ることが容易なのは、分かれ道の方向が同じような方向、つまりその分かれ道の角度が小さいのです。
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