「かむ~とフニャン、フニャン・・・」パパイヤ鈴木振り付けの「フィッツダンス」が大人気なロッテのガム「フィッツ」のCMが装いも新たに帰ってきた!しかも、その狙いは寸分もブレていない見事な内容なのであった!
CMのキャラクターはどうか。もし、秋田編で佐々木希の後ろで「ネイガー」が「豪石!」とキビキビ踊っていたら台無しだ。「たんぽ小町ちゃん」のゆるさがちょうどいい。
もし、奈良編で佐藤健の後ろで「せんとくん」が頭から鹿の角を生やして踊っていたら、きもちわ(以下略)。「まんとくん」のゆるさがちょうどいい。
この整合性。ブレのなさが素晴らしいではないか。
前回のCMと連動したYoutubeでのダンスコンテストも今回はさらに工夫がしてある。「フィッツダンス」を踊る姿を自ら動画撮影し、アップする。その閲覧回数を競い合うしくみであるが、今回は都道府県選抜方式になっている。CMで前回は佐々木希であれば、曲の冒頭が「の~ぞの~ぞのぞみ~」と名前を言っていた部分が「あ~きあ~きあきた~」と地名になっている。同様に全国の県名でダンスが始まる。全国一律より、まず、地域勝ち上がりで盛り上がるという寸法だ。全国大会ではさらに盛り上がるだろう。CMと連動した、「盛り上げ」の仕掛けが見事である。
たかがガムというなかれ。ガム離れした若者を巻き込むには、これぐらいの仕掛けがなければうまくいかない。その中で、少しでもコンセプトがブレればおもしろさが半減することは必定である。遊んでいるようで、しっかり計算し尽くされているこのプロモーション、見事というほかない。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。