北海道のおみやげの定番の1つ「マルセイバターサンド」。それを生み出している六花亭製菓にスポットをあてた記事が『日経ビジネス』に掲載されていました。 成長を第一にしない、六花亭の「仕組み」とは?
…こうして自然に鍛えられる能力は確実に、お客様へ届く製品の中に魂として埋め込まれ、真心となって伝わるのではないでしょうか。
もう1つ。
◆チェック体制、複雑にしない。
2007年前後に、「赤福」や「白い恋人」などで相次いだ賞味期限の問題。
このとき、社員から「賞味期限切れのシールのチェック体制を(1名から)2名で行うような体制にしました」との報告があったそうです。
社員の志やよし、しかし、社長は「方法は間違っているよ」と諭す。そして、逆に、賞味期限表示などをチェックする人数を減らしたそうです。
「日替わりで責任者を選び、選ばれた従業員がその日には1件の不正も出さないように、そのことだけに注力する。「今日の責任者」に選ばれた従業員は、仕事中にそれとわかるヘアバンドをつけて仕事に臨む。工場の廊下には、責任者の氏名と、その決意文を掲示するという徹底ぶりだ。
チェック体制を多重化すれば「自分が見逃してもバックアップがある」という甘えを生み、責任の所在が不明確になる。結果として、不正を見逃す素地を作ってしまう、という考えによる。」(『日経ビジネス』9月21日号より引用)
まさに、まさに、まさに!
人間心理はそのように動くものですよね。
責任を明確にすることで、お客様へ最高のサービスを届けられる。
「余計な労働」のための従業員を生まないため、従業員もハッピーに、収益も強化される。
ESが見事に収益に結びつく判断だと思います。
とくにこの2点から…
小田社長は、「相手の立場になって考える」ことが無意識にできる、素晴らしい経営者なんだと感じました。
高度成長が止まったこれからの社会においては、「幸せ」を「成長」より先に、無意識に考えられる企業や人こそ、幸せもつかみ、ゆっくりと着実に成長するような気がします。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2010.04.20
2010.04.22