今日は、 「Webサイトの調査・分析」 について書かれた、 現時点では最強!と言える教科書(翻訳書) をご紹介します。
・顧客満足度調査
・ユーザーテスト
・アンケート調査
など、サイト訪問者の生の声を集めることができる
各種定性調査・定量調査をページ遷移分析と組み合わせて
行うことを提唱しています。
つまり、コーシック氏の考える
「Web分析」(Web Analytics)
とは、ページ遷移分析にとどまらない、
様々な調査・分析法を組み合わせた
「包括的な仕組み」
なのです。
コーシック氏は、
この包括的な仕組みを詳述するに当たって、
「三位一体法」
という新たな枠組み・切り口を提示しています。
「三位一体法」の目的は、
具体的な行動(端的には「成果につながる顧客行動」)
に結びつく「洞察と指標」を得ることです。
ここで「洞察」とは、
改善のための具体的なアイディアのこと、
「指標」とは、行動を定量的に把握できる数値
のことだと理解してもらうといいでしょう。
そして、Webサイト担当者は、
三位一体法で得られた
「洞察と指標」
を活用することによって、
自社のWebサイトの
戦略的な差別化と永続的な競争優位性
が実現できるとコーシック氏は述べています。
さて、三位一体法とは、
以下の3つの要素のことです。
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1.行動分析
従来の「ページ遷移分析」を主体とする「What」の分析
2.成果分析
売上、リピート率、コンバージョン率など、いわゆる
「KPI(Key Performance Indicator:主要成果指標)」の分析
3.エクスペリエンス分析
「Why」のデータが得られる各種調査・分析
(前述した顧客満足度調査、ユーザーテストなど)
---------------------------------------------
コーシック氏は、上記3つの要素のうち、
・「成果分析」は義務的なもの
と述べています。
なぜなら、成果分析は、
なんのために(どんな成果を上げるために)
Webサイトが存在しているのか
ということに端的に答えるものだからです。
これに答えることができなければ、
Webサイトの存在を説明できませんよね。
だから義務的なものなのです。
一方で、
・エクスペリエンス分析は最も重要なもの
と指摘しています。
なぜなら、
“エクスペリエンス分析を使えば、
顧客の考えていることが手に取るようにわかり、
なぜそのような行動を取るのかについて
洞察とひらめきを得られるから”
です。
私自身、マーケティング・リサーチャーとして、
これまで、様々な業種・業態のWebサイトを
対象とするウェブ分析を多数行ってきました。
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2015.07.17
2009.10.31
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。