本稿は「営業革新」をテーマに、家弓独自の視点で整理していきます。 まだまだ発展途上のモデルですが、皆さんのご意見をいただきながら、 ブラッシュアップしていきたいと思います。
【営業革新9】経験学習モデルによるナレッジ学習
これまで、長々と営業プロセスについて論じてきましたが、
いよいよ「営業革新」の最終稿として、Kolbの経験学習モデルを使って、
これまで描いてきた営業プロセスを組織のナレッジとして、
学習、定着させるプロセスについて考えてみます。
■ Kolbの経験学習モデル
組織学習のモデルとして「Kolbの経験学習モデル」が有名です。
これは、経験による学習は大まかな学習プロセスとしては、
以下の4つを循環して学習が深まっていくという考え方です。
┏━ 具体的経験 ━┓
積極的な 観察と
実践 振り返り
┗━ 抽象的概念化 ━┛
(1)具体的経験
学習のためには、まず経験を積むことが必要とされています。
ま、当たり前といえば当たり前なんですが、、、汗
ということで、まずは行動に起こしてみる!ということ。
あまりに単純ですが、学習には必要なプロセスです。
本稿のモデルにあてはめるなら、「営業プロセスのマネジメント」で述べたような
「社内テレアポコンテスト」といったゲーム仕立てのインナープロモーションで、
メンバーに行動を起こさせることも必要です。
それに加えて、マネジャーが「具体的にこんな事やってみたら?」などと
うまく行動を促すサポートが得られるといいですね。
(2)観察と振り返り
そして、それを振り返る機会が必要となります。
実際に起こした行動から、成果を上げるために有効だと思われる要素を考えます。
このプロセスでは、マネジャーの役割が大きいですね。
経験の浅いセールスパーソンだと、ひとりで成功の法則を考えるのは困難ですから、
是非、マネジャーが対話を通じてうまく成功パターンを理解させるとよいでしょう。
そのためには、マネジャーによる1対1のコミュニケーション、コーチングなどを
きめ細かく実施することが有効だと思われます。
しかし、ここでマネジャーのコーチングスキルが問われます。
企業としては、マネジャーに部下にコーチングすることを
明確なミッションとして掲げる必要があると思われます。
(3)抽象的概念化
そして、経験で学んだことを、汎用的なモデルに抽象化します。
つまり、A君が行った成功パターンを、他のメンバーも使えるように、
モデルとして可視化、形式知化するわけですね。
その成功のノウハウは、マニュアルという姿になるかもしれないし、
成功事例というドキュメントになるかもしれません。
ここで重要なのは、個人のナレッジがここで組織共有されるところにあります。
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営業革新シリーズ
2009.08.13
2009.08.13
2009.08.13
2009.08.13