大塚製薬のバランス栄養食・SOYJOYのCMがどんどんと変化している。それが意味するものは何なのか。
(関連記事:カロリーメイト VS. SOYJOY・大塚製薬の深謀遠慮 2008年6月27日)
この3年間でソイジョイは「問題児」から押しも押されぬ「スター」に上り詰めた。
そこで今回のCMの変更だ。
「人類と大豆」編
http://www.otsuka.co.jp/adv/soy/index.html
「地球を救う大豆」。荒野にも育つ大豆、健康を助ける大豆。地球の救世主的存在は米でも小麦でもとうもろこしでもない、という原料を英雄に見立てた壮大な表現。
みの→麗奈&トヨエツとどんどん脂っこさが抜けていき、ついにタレントも使わなくなった。この一連の変化は、もう一段、ソイジョイのポートフォリオが進展したことを表わしてはいないだろうか。
タレントによる商品名刷り込みも、楽しくもオカシイおちゃらけも不要。商品の堂々たる王道感を訴求し、一連のコミュニケーションを仕上げる。
時々はリマインドのためのCMもするだろうが、もはやソイジョイはカロリーメイトと同じく「金のなる木」になったのではないかと考えられる。
ポートフォリオマネジメントの基本は、黙っていてもどんどんキャッシュを稼ぐ「金のなる木」がいたら、「問題児」のポジションに新製品を投入して「スター」を育てていくことだ。そうして、次の成長戦略を描くのである。
さて、そうなると、バランス栄養食の新商品登場の予感がしてならない。なにしろ、カロリーメイト、ソイジョイのカテゴリー2強の稼ぎをつぎ込むことができる新製品だ。ワクワクしてしまうのは筆者だけだろうか。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。