したたかなロッテリアのフォロアー戦略?

2009.05.27

営業・マーケティング

したたかなロッテリアのフォロアー戦略?

金森 努
有限会社金森マーケティング事務所 取締役

マクドナルドのクォーターパウンダーに代表される大型プレミアムバーガーにウェンディーズが「パインBBQバーガー」、モスバーガー「W(ダブル)シリーズ」で参戦。昨年、スタート時には限定発売でブームを巻き起こしたロッテリアの「絶品チーズバーガー」はどのような一手を売ってくるかと思ったら、ベーコンを挟んだ「絶品ベーコンチーズバーガー」に「進化した」とするマイナーチェンジ以来動きがない。

無敵のリーダー、マクドナルドにはもはや誰もチャレンジできない。ハンバーガー業界はもはやチャレンジャー不在の業界であるといえる。生存するには、特長を出して、独自の生存領域を確保する。モス、ウェンディーズ、バーガーキング、フレッシュネス・・・。
しかし、ロッテリアはうまく特長が出せていない。だとすると、フォロアーとして生き残りをかけるしかない。フォロアーは自ら市場を創造しない。リーダーが作った市場の中で、一段階スペックと価格を下げ、黙々と周辺需要を拾っていく。ある意味、したたかさが必要なのだ。

そう考えると、ロッテリアの今回の低価格路線シフトは、今日の経済環境下では、名を捨てて実を取る、見事な選択と集中をしたといえるだろう。フォロアーとして生き残り、いつかチャレンジャーの座への返り咲きを眈々と狙う凄味も漂う。
ハンバーガー用パンのタンドリーチキンも一度試してみようかと思う。

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金森 努

有限会社金森マーケティング事務所 取締役

コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。

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