コーズ・リレーテッド・マーケティングという言葉をご存知ですか? 利益の一部を社会に貢献する事業を行っている団体に寄付する活動を通して、 売上の増加をもたらすマーケティング手法を指します。 目的は「マーケティング効果」なのか?「社会貢献」なのか? 本質的な目的を明確に定義することは難しいところですが、 この新たな概念はその両立を目指しているといったところでしょうか?
■ 本質的
世の中の流行りだから、、、といった表面的なものに囚われるのではなく、
本質的に社会のために貢献できることを考える必要があるわけですね。
■ 全社的
ここでまた新たなキーワード「ソサイアタル(Sociatal)マーケティング」。
ソーシャルマーケティングの概念に加えて、
個人、会社、団体、社会の間を有機的な関係性を繋いだ活動。
・民間企業がイニシアティブを握って、
・顧客を巻き込む、
・社員も活動に参画する、
・ユニセフやNGOなどの団体とコラボレートする
・その結果を社会に還元する
といった複数のプレイヤーが関係性をもって社会貢献に取り組む活動ですね。
■ コースリレーテッドマーケティングで重要なこと
これらはとても本質的なのですが、
正直なところ、企業の予算を動かすには、
その結果としての売上やシェアという成果も重要だと思うのです。
それでないと「持続性」はなかなか実現しないと思うのです。
ちょっとRealisticですかね?(汗)
でも、社会貢献成果を出すにも、顧客を巻き込むことは重要です。
そのためには、明確でわかりやすいメッセージが不可欠でしょう。
そこで、独創的の部分で述べた「わが社が取り組む必然性、ストーリー性」と
「その社会貢献効果をわかりやすく示す」ことがカギとなりそうです。
ボルヴィックは、「水」というテーマで、「1L for 10L」と定量化しました。
王子ネピアは、「トイレ」というテーマで、「1000」という数値を示しました。
顧客はそういった明快さに共感するのだと思います。
顧客の支持を得ること、それは「社会貢献効果」にも、
「売上・シェアアップ効果」にも必要な共通項ではないでしょうか?
そういう意味で、私はソーシャルマーケティングにおける
「売上・シェアアップ効果」を否定する気にはなりません。
社会貢献が顧客に支持される社会こそ、豊かな心をもった社会だと思うのです。
株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2015.07.10
2015.07.24