効果的な手法は目標の明確化から

2009.04.11

組織・人材

効果的な手法は目標の明確化から

柳田 善弘
株式会社エデュテイメントプラネット 代表取締役

さまざまな論者が学びのテクニックが提唱する中、それ以前に考えておくべきことがあります。 研修企画・教材開発の実務経験から回答(コメント)させていただきます。

例えば、研修中に「なるほど!」と思った成長実感も、そこで終わってしまってはもったいない。
研修後半に「自分が成長したと思えるところ」や「チームのメンバーが成長したと思えるところ」を語ってもらうのもよいでしょう。

言語化は思考を促し、また記憶への定着をも促します。
また、発表は自身の耳で聞くだけでなく、他者の反応を見聞きすることによるフィードバックがあり、肯定的な思考作り・定着をさらに促します。

アンケートやワークシートを用いて、文字化していただくのもよいでしょう。
この場合、ペンを持つ手文字を見る目も肯定的な姿勢作りを手伝ってくれます。
成長したポイントを覚えやすいキーワードで表現してもらうことも、記憶の定着に効果的です。
※思考促進と記憶定着が目的なので、キーワードの内容はどのようなものでもOK

研修の目標が、「ロジック記述ができるようになること」ではなく、「研修効果への前向きな姿勢作り」であるならば、効果的な手段は上記のようになります。

以下、まとめです。
1.効果的な手段の検討は、目標と現状の明確化からはじまる
2.目標は表層的なものではなく、「なぜならば」と踏み込んで考える
3.問題の裏返しが適切な解決策(目標設定)とは限らない
4.目標が複数ある場合も、優先順位をつける
5.欲張らず、必達目標に対して、効果的な手段を考える

以上、ご参考になれば幸いです。
研修の成功(目標達成)を願っています!

○おまけ1
ロジカルシンキングをグループディスカッション形式で進めるならば、できればグループに一人、少なくとも教室に一人はロジカルシンキングができる人を手配する必要があります。
ロジカルシンキングも最後は試行錯誤が重要ですので、都度適切なフィードバックを受け、思考回路を矯正していくのが有効です。
特に忙しい社会人の学習では、即時フィードバックが重要であるといわれています。

○おまけ2
学習意欲の向上を検討される場合は、以下の記事をご参考にどうぞ。
学ぶ意欲を向上させる具体的な方法
http://www.insightnow.jp/article/126

○おまけ3
今回の研修、裏の目標として『参加者10名が打ち上げに参加して、次回の研修について語り合い、あなたの仲間を増やすこと』としてもよいのかもしれません。
その場合は、店選びや実施時間も重要な要素になりますので、ご留意ください。

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柳田 善弘

株式会社エデュテイメントプラネット 代表取締役

社内教育担当者・教育事業者・学校法人を対象に、研修(授業)企画・教材開発サービスを行う。 特に、繰り返し実施する研修で、講師の品質に大きく左右されず、常に一定品質以上の教育効果を生むことをめざした研修の企画・開発を行っている。 開発した教材のテーマやメディアは多岐に渡り、ビジネスゲーム『ロボロボ』は韓国大手製鉄会社でも活用されている。

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