プロモーションはどんな顧客層をターゲットとして、どのような目的で行われるのかが明確になっていなければ実施する意味はないといっても過言ではない。そんな中、非常に効果的と思われるキャンペーンを目にした。
昨今の若年層を中心とした「ビール離れ」はますます加速している。それに対応するため、ビールメーカー各社は、ビールとは全く異なる味わいの発泡酒を開発・発売し、販売に力を入れている。そんな環境の中、本丸であるビールがきちんと売れ続けること。そして、そのユーザーをがっちり囲い込むことは最重要課題であるはずだ。
1月19日から始まった”「うまい!をカタチに!」プロジェクト”は3月17日まで。ずいぶんと長いキャンペーンだなと思っていたら、何とこれは「第1弾」だという。
同社のWebサイトを見てみると、「Coming soon」となっているその後のキャンペーンは「第5弾」まで表記され、その先にも矢印がつながっている気配だ。景品を次々と変え、1年以上継続するキャンペーンにするつもりなのだろう。その勢いに、いかにこのキャンペーンが重要な目的のもと、実行されているかがわかる。
恐らく、キャンペーンはヘビーユーザーの囲い込み効果を発揮するだろう。うまくすると、一度離反したユーザーを呼び戻すこともできるかもしれない。筆者自身は、プリン体の少ない発泡酒に変え、節酒もしているのだが、何やらムズムズとこのキャンペーンに反応してしまいそうな気配がしてきた。しばらく要ウォッチである。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。