現在、日本全国に展開されるコンビニエンスストア。 変化に対応し、成長していたコンビニ。コンビニにおける他の小売業とはまったく異なる3つの特徴を徹底解説する。 NEWDAYSを平均日販、日本1位へと導いた船井総研の看板コンサルタントがコンビニエンスストアのカラクリについて解説していく。
中食とは、家の中で食べる食品なので、購入頻度も高くなるものです。独身男性であればほぼ毎日コンビニで夕食を購入している人もいるではないでしょうか。
このように、コンビニは「家の近くにあり、購入頻度が高い食べ物を買う場所」となっているため、固定客が多いのです。
■店内での平均滞在時間は5分以内が80%
コンビニに入り、商品を選びレジに行き商品精算をする。この一連の買い物行動の平均時間が5分以内である人がなんと80%もいます。コンビニに入る前から買う商品を決めており、一直線に欲しい商品がある場所まで行き商品を手に取ってレジに並びお金を払って出て行ってしまうのですね。
一般的なスーパーでの滞在時間が約20分であることを考えると、いかに短いかがご理解いただけるのでないでしょうか。
この滞在時間というもの、時間によって変化します。一番早いのが朝。出勤前にコンビニに寄る場合は、急いでいるため滞在時間が益々早まります。正確なデータはありませんが、私の肌感覚では約3分ぐらいではないでしょうか。コンビニに入ったお客さまが店内で「何を買おうかな?」と悩んでいる様子はほとんど見たことがありません。次に短いのが昼。サラリーマン、OL には昼休み時間が決まっています。
45分間の昼休みを最大限活用しようと考えると、ランチを選ぶために時間をかけていられない。「弁当とお茶」といった動きをするお客さまが大半です。最長の滞在時間は夜。仕事帰りのサラリーマン、OL は雑誌を立ち読みしたり、ビールを選び、趣味のフィギュア商品を眺め、お菓子を選び、夕食、デザートなどを購入していく行動をしていきます。
私の実体験として、店内をブラブラしていたある男性客の店内滞在時間は約1時間であったことを記憶しています。丁寧に雑誌を立ち読みし、フィギュア商品を真剣に選らび出しているお客さまでした。
余談ですが、店内滞在時間の違いは客単価にも反映されています。滞在時間が長くなればなるほど、客単価は向上していくものです。
■驚異の坪当たり売上高(生産性)
小売業の生産性を測る指標として「一坪あたり売上高」があります。商業統計(H19年)から抜粋してみると、下記の通りです。
小売業として、最高値の一坪あたり売上高を誇っています。一般的に店舗面積が大きくなれば、「家賃」「光熱費」「建設費」等の経費がかかってくるものです。小さな店舗で高い売上(高生産性)であることがコンビニ業態の凄さなのです。
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