安易にポジティブシンキングで前向きになろう!とおっしゃる方には私は嫌悪感を覚えます・・・。多少、メンタルヘルスの知見に通じている方は、安易なポジティブシンキングの危険性を知っているからです。
結局、世の中の事象にプラスもマイナスもないですよね?意味づけしているのはあなた自身です。
その意味付けをするのをやめてみるというところですね。淡々と、粛々とというところでやっていく。
セラピストの方がおっしゃっているお話しですが、カウンセリングではいい自分でいようとしてしまうので、夜、夢の中ですごく反動が来るそうですね。カウンセリングを生業にするのも怖いことですね。
いいカウンセラーというのは、クライアントが帰った瞬間にそのお客さんのことを忘れる人だそうです。スッパリと。なかなか大変なお仕事ですね。
話しを元に戻しますと、ポジティブでも、ネガティブでもなく、というところから物事を見てみる、ということです。それは必ずしも平板な目線ではないんですね。
よく言うのは、周敦頤の大極図のようなイメージを心に持つ、ということでしょうか。知っていますか?
白と黒が混ざるように交わっている図なんですが、ここで指し示していることは、ポジティブもネガティブも等量、全体としてはゼロであるということです。
心のセンターに常にいられることが、理想的な状態であって、決してポジティブに前のめりになることが、理想ではないという認識を持つのが第一歩だと思います。
それはどんな状態なの?といいますと例えるならば、おそうじを一生懸命やっていて、夢中になってやっていると、汗が噴出してきます、でも体は心地よい疲労感に包まれていて、というような時がありますよね?
例えばヨガで言うと、アーサナを一通り終えて、リラグゼーションのシャバアーサナでつい寝てしまう。その時に感じる心の平静。
そんな感覚を味わったことはありますよね?それがあなたの中に既にあることを知ることが第一歩です。そういった心の状態と、誰でも繋がれるという認識が大事だと思います。
鬱なんて、持病のようなもので、人事担当者が何かしたから、組織で何かしたから、発病した人が治るということはありません。予防としては、常に心のセンターとつながれるような組織、常にセンタリングをするようなメンバーを作っていくことぐらいです。
いろいろと書いてしまいましたが、「心のセンタリング」と言う言葉だけ、今日は覚えて欲しいです。
こういった知見があなたのビジネスライフに活きることを心から願っています。
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メンタルヘルス
2008.12.17
2008.12.15
2008.08.07
2019.10.11
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。