和歌山の北山村から、 ダイレクトメールが届きました。 住民わずか500人の秘境の村、北山村の特産品は、 「じゃばら」 です。かんきつ類。ユズやスダチの仲間だそうです。
DMはもちろん、
この「じゃばら」の予約販売を目的としたものでした。
チラシのキャッチコピーは、
ゆずでもない
すだちでもない
とんでもない
紀州のへんなみかん
じゃばら
です。
「じゃばら」といっても、
まだ何のことかわからない人も多いでしょうから、
ゆずやすだちといった仲間とは一味違うことを主張する一方、
「へんなみかん」
とへりくだってみせてるこの表現は、
なかなかのスグレモノ。
さて、上記コピーの脇には、印鑑風のデザインで
「邪払」
とありました。
「邪悪を払う」と解釈できますね。
「エクソシスト」(祓魔師)を連想しました。
これまでは、
「じゃばら」
とひらがなでしか書いてなかったと思います。
私は、「じゃばら」と聞くと
「蛇腹」
という言葉がいつも頭に浮かび、現物の
「みかんのような、かわいらしい果物」
とのイメージの落差に違和感を覚えていたんですが、
「邪払」
という当て字はなんとも縁起がいいですよね。
従来、「じゃばら」には、
アレルギー抑制効果があることから、
「花粉症に効く」
ということで近年人気が集まりました。
ここで、さらに
「邪悪なものを払う力がある」(ありそう・・・)
という「ゲンかつぎ」イメージを形成できれば、
さらにじゃばらの人気は上がるに違いありません。
「ゲンかつぎ」
ができる商品は自分のためだけでなく、
贈答品としても喜ばれますからね。
ちなみに、花粉症対策のことは、
「春先対策」
と称しており、これもなかなか巧妙な表現です。
北山村のじゃばらの陰には、
優れたマーケター、コピーライターの存在を感じます・・・
さて、果たして今後、北山村は、
「ゲンかつぎ」
の販促を展開してくるでしょうか?
マーケターの皆さん、
どうやればうまく展開できると思いますか?
*北山じゃばら.com
http://kitayamajabara.com/index.php
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2009.01.16
2015.07.10
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。