キーボードを搭載した新型プラダフォンがLG電子から発表された。日本市場投入の時期は不明だが、iPhoneやブラックベリーとの対決となるのだろう。しかし、スマートフォンは一部のヘビーユーザー層を抱えているものの、一般ユーザーのニーズとは乖離している。今後の携帯電話のあるべき姿を少し考えてみたい。
コトラーの製品特性分析のフレームワークで考えてみよう。
カラーバリエーションや、液晶画面が持ち歩く方向で切り替わるモーションセンサーの搭載などは、あればうれしいという「付随機能」に過ぎない。一方、携帯電話の「中核価値」は必要な時にいつでも通話やメールなどでコミュニケーションが取れることだ。そして、そのために「電池が切れないこと」や「水濡れで故障しない」ということは、その中核価値を実現するために欠かせない「実態」である。
製品がコモデティー化すると、どうしても差別化ポイントは「付随機能」レベルの勝負になってくる。しかし、端末価格の上昇によって、ユーザーニーズは変化している。つまり、今、求められているのは「実態」レベルの改善なのだ。
先端的なユーザーにスマートフォンを提供することも大事だが、数多くの一般ユーザーのニーズに応えることが求められているのではないだろうか。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2009.05.07
2009.05.12
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。