2008.09.25
ウェブ検索の10%がナビゲーションのため、10%が購入のため
安田 英久
株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長
ペンシルバニア州立大学情報理工学部のジム・ジャンセン助教授を中心としたグループは、ウェブ検索に関する調査を行い、その概要を発表した。
英語圏では、さまざまなソースからのデータを使った検索キーワード調査/提案ツールがあるが、日本では長らくキーワードツール不在時代が続いていた。しかし、その暗闇の業界に一筋の光明をもたらすサービスが登場した。アイレップ、アユダンテ、クロスリスティングの3社が共同で開発した「キーワードハンター」だ。
SEO・SEM対策用キーワードアドバイスツール「キーワードハンター」のβ版が提供開始
→ http://web-tan.forum.impressrd.jp/n/2008/04/10/2978
キーワードアドバイスツールは無償で利用できたが、キーワードハンターは1調査あたり30円?(ベーシックプラン)という有料サービス。
また、データの元となるのは、大手ISPのポータルサイトと提携しているクロスリスティングの検索データ。データの母集団を考えると、比較的ネットリテラシーの低いユーザーに偏ったデータになると想像されるため、ネットリテラシーが高目のユーザーが比較的多いといわれるグーグルが重要な場合は注意が必要だろう。
とはいえもちろん、キーワード調査・分析の助けとなる、日本市場の実データを元にしたサービスの登場はありがたい。
他人が作ったネットのコンテンツをもとにビジネスを行っているヤフーやグーグルには、コンテンツ作成者へのフィードバックの意味も含めて、もっと検索に関する情報を開示してほしいところだが、技術的な面も含めてなかなか難しいところだろう。
個人的には、IEやFirefoxのアドオンとして非常に普及しているものを作っているサードパーティが、検索エンジンでのキーワード利用状況に関する統計をとってくれるといいのに、と思っているのだが、今のところ、そういった動きはみられない。しばらくは、スポンサードサーチとアドワーズ広告のキーワードツールを使いつつ、もっと具体的なデータに関してはキーワードハンターを使いこなすという方向になりそうだ。
いずれにせよ、検索マーケティングにとってキーワードは非常に重要な要因であることには変わりはない。まずは素直に市場の前進を喜びたい。
※この記事は、Web担当者Forum(Web担)に掲載した編集部コラムを転載しています。
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安田 英久
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