2008.07.08
企業の環境対策アピールにも3通り~洞爺湖サミットに想う~
寺西 隆行
(株)Z会
洞爺湖サミット、始まりました。 実態のほどは定かではないですが、「環境」色が全面に出ているサミットであることは確かです。
◆本投稿記事は、毎日更新中のブログ
http://www.zkaiblog.com/histaff/
の話題を元に、本サイトの読者層に合わせた形で修正しております。
環境問題。
環境問題解決を追求した結果、
「一人ひとりの心持ち(人柄)が最も大事、しかも心持だけではなく課題解決力を磨くこともあわせてではないと意味がない」
という考えに至り、教育の1つにに軸足を移した僕にとって…
しかも思考力養成そのものが企業のレゾンデートルになっているZ会という企業を選んだ僕にとって…、
生きている限り、頭から離れることのない問題です。
そんな僕がこれまで見てきた「企業の環境対策」のイメージは、大きく分けて3つあります。
一つは、高校3年生のとき、環境工学を学ぶことを決意した1990年頃。
バブル絶頂からやや陰りが見え始めてはいるものの、ほとんどの企業はそれに気づいていない頃、ともいえるでしょうか。
この頃の企業の環境活動は、まさに自己実現。
右肩上がりで企業が成長、お金だけでは満足せず、法人格に人間らしさを求め、メセナ的な意味合いで環境活動をしていたような気がします。
二つ目は、京都議定書で盛り上がった1997年頃。
バブルも崩壊し企業活動が急激に減速していた頃ですね。
この頃の企業の環境活動は、自社の売上や利益減速に歯止めをかけようと世間にアピールする目的が強かったと思います。
つまり、少しでも多くのお客さんに企業のファンになってもらおうと、「必死」になってPRする、その一つが「京都議定書」をキッカケにした「環境対策」だったー
そんな気がします。
そして三つ目。今回。
純粋に「環境ビジネス」を目的とした、企業の環境活動が目立つような気がします。
自己実現を考えるほど余裕はない、かといって急激に減速しているわけでもなく、ただこのままだったら減速は明らかだ、だから新たなビジネスの種を…
そんな想いが各企業にあるのでしょうか。
いずれにせよ、残念ながら日本という国…いや、世界のほとんどの国がそうでしょうか、環境問題の解決を心から真剣に考えているような雰囲気、僕自身の体感温度では感じたことがありません。
みんないろいろ環境のことを叫びながらも、所詮はまだ矮小な、卑近な「自分」という存在のためだけに、環境を捉えているような気がしてなりません。
でもいいんです、それで少しでも環境解決行動が起きる、という結果が起きれば。
そして…
90年頃の、余裕がある地点から自己実現へと向かう環境活動は、本気度が足りません。
97年頃の、単なる「他企業についていくため」という消極的動機からの環境活動もまだまだ。
次のページ今回のような、「環境ビジネス」、つまり、真剣にビジネス...
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