常識の壁を打ち破る(1)

2007.05.24

仕事術

常識の壁を打ち破る(1)

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

新たな発想や、斬新なアイディアの誕生を阻害するのは、 その業界の「常識」(=固定観念)である! このことは、これまでも何度か取り上げてきたテーマですし、 アイディアをなにより大切にするマーケターの皆さんにとっては、 「常識」 ですよね。(^o^)

逆に言えば、
新たな発想、斬新なアイディアを生み出したかったら、
自分がどっぷりと浸かっている業界の「常識」を
打ち破る必要がある。

これは言うは易し。実行はそれほど簡単ではありませんよね。

「常識」や「固定観念」といったものは、
今のモノゴトのあり方に疑いを持つことなく、
ありのまま受け入れていることを意味します。

つまり、「思考停止」の状態です。

しかし、私たちにとって「常識」は、
いわば、人生を楽に生きるための必要悪。

毎日毎日、

「なぜ、こんなやり方をしているんだろう?」

あらゆることに疑問を投げかけていたら疲れてしまいますから。

でも、ビジネスとしての行き詰まりを打破するため、
あるいは新たな展開を図るための出発点となる

新たな発想、斬新なアイディア

を強制的に生み出す必要がある時、最も手軽な方法は

「他業界に学ぶこと」

でしょう。

経営コンサルタントの泉田豊彦先生は、

「泉田式(センダシキ)発想法」のひとつとして、

「補集合について考えよ」

ということをおっしゃってます。

補集合とは、自分が含まれる集合以外のこと、
つまり、自分とは関係ない分野のこと。

他の業界にも、やはり業界特有の常識が存在しています。
でも、まだその常識を獲得していない自分から見たら、
すべてが新鮮。

他の業界にとっての常識は自分にとってはネタだらけ。
ということも少なくありません。

この「他の業界に学ぶ」というのは、
欧米では意識的にやってきてますよね。

いわゆる「ベンチマーク」というやつです。
これは、他の会社の優れた取り組みを端的には「真似」すること。

もちろん、丸ごと取り入れるわけにはいきませんから、
自分の会社に適合するようにアレンジして取り込むことに
なります。

これを「創造的借用」と言います。

さて、しばらく「常識の壁を打ち破る」というテーマを
続けたいと思いますが、次回以降は具体例をご紹介していきます。

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松尾 順

松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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