私は、マーケティングリサーチやコピーライティング、 Webサイト開発などの案件以外にも、純粋なプランナー(企画屋) としての仕事もいろいろとやらせていただいています。 ですので、どうやったら 「斬新で魅力的なアイディア」 を生み出せるのかということに、 以前から強い関心を持ってきました。
ですから、発想法に関する新刊が出たら必ず読みますし、
発想力を高めるために役立つ実践的な各種講座等を
精力的に受講してきました。
こうした取り組みを通じて、私が実感していることがあります。
私だけでなく、優れたプランナーの方々が皆口を揃えて
言っていることでもありますが、次の2点です。
1 無からは何も生まれないこと
2 新たな切り口や、新たな組み合わせが、
アイディアが生まれるきっかけとなること
ただ、もう一つ、重要なポイントがあったのです。
それは、
「アイディアは普段から貯めておくこと」
でした。
毎日100個のアイディアを書き出すことを課している、
世界的に有名な工業デザイナー、奥山清行氏は、
“新しい仕事の依頼があってから、
やおら会議室にこもってアイディアを捻り出そうしても
面白いものは出てこない”
と考えています。
アイディアは、街を歩いていたり、
お風呂に入ってリラックスしている時など、
ふとした瞬間に湧き上がってくることが多いですよね。
無理にひねり出すというよりも、
むしろ、無意識から浮かび上がってくる感じ。
ですから、忘れてしまう前に
急いでメモやデザインに落とし込んでおく。
こうしたアイディアは、
発想した時点では実際の仕事に使えるかどうかは
わかっていません。
しかし目先の案件に使えるかどうかは重要ではないのですね。
普段からたくさんのアイディアを蓄積しておくことで
将来やってくる未知の案件に備えていると考えるのです。
アイディアがたくさん蓄積されていればいるほど、
未知の案件への対応力も高まります。
奥山氏はまた、次のようなこともおっしゃっています。
“ある案件のために1万個のアイディアを出したとして
採用されるのはそのうちの1個に過ぎない。
でも採用されなかった残りのものも、次の案件の
アイディアとして活かせる(可能性がある)”
実際の仕事に採用されるような優れたアイディアを
1本だけ決め打ちで出すことは、一握りの天才にしかできない
ことでしょう。
ですから、私も含め、天才ではないプランナーは、
奥山氏が言うように、とにもかくにも日々アイディアを
生み出し、蓄積し続けることが、優れたアイディアを
クライアントに提案できるために重要な作業なのです。
★奥山氏の話は「カンブリア宮殿」(テレビ東京)の
08年6月23日放送回を参考にしました。
関連記事
2008.11.17
2009.10.27
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。