オーガニック・マーケティングとは、潜在顧客の声を聞くことにほかなりません。それぞれの潜在顧客に寄り添い、彼らの問題解決の手助けをしたり、情報の取捨選択を助けたりすることそのものがマーケティング活動となっています。
この、潜在顧客の自然な行動をマーケティングに生かすことを、私は勝手にオーガニック・マーケティングと呼ぶことにします。オーガニック・マーケティングは、キャンペーンを大量に出稿して人を呼び込んだり、あちこちのブログや掲示板サイトに情報を書き込んで広めようとしたりする行為ではありません。インターネットにより他の人の知恵を自由に活用できるようになった人々は、そのような情報の中から本当に必要なものを取捨選択していきますし、ヤフーやGoogleをはじめとする検索エンジンはその行為を助けます。
オーガニック・マーケティングにはいくつかの代表的な手法があります。SEO/SEM、メールマガジン、「画期的」「便利」「クール」「楽しい」特徴を持つ製品やサービスそのもの、紹介プログラムやアフィリエイトプログラム、掲示板などのコミュニティなど、実はどれを取っても、潜在顧客の声を聞くことにほかなりません。消費者を全体として見るのではなく、それぞれの潜在顧客に寄り添い、彼らの問題解決の手助けをしたり、情報の取捨選択を助けたりすることそのものが、マーケティング活動になってきているように思います。
例えば弊社が専門に扱うSEO(Search Engine Optimizaion)。よくHTMLがどうのとか外部リンクがどうのなど言われていますが、本来は潜在顧客に対してWebサイトを最適化するための方法論です(検索エンジンに対して最適化するんじゃないですよ~)。分かりやすい例として「甘いもの」の通信販売サイトを考えてみます。ユーザーは検索エンジンで「ケーキ」とか「スイーツ」を検索して、上位に表示されたサイトの中から気に入ったWebサイトをクリックしてチェックしていきますね。??「ケーキ」と「スイーツ」は似たものだからどっちでもよい?ユーザーはどう入力するでしょう。実は、ケーキという言葉を検索している人にはケーキの作り方を検索している方が多く、スイーツという言葉は通販希望者が多いのです。じゃ潜在顧客に寄り添うには「スイーツ 通販」でしょうか。実は衣料品や家電製品を求める場合には「通販」が使われますが、スイーツの場合は「お取り寄せ」それもずばり「お取り寄せスイーツ(リンクは参考サイト/ぐるなび食市場)」という言葉が使われるのです。
また、Googleでお取り寄せスイーツで検索してみると、検索結果にはサイトのアドレスだけではなく、タイトルや要約が出力されていますね。このタイトルや要約が魅力的かどうかも、潜在顧客がサイトを判断する基準となっています。ここに「こだわりのスイーツ全国送料無料」や「限定商品、今だけ」などと表示されたら?競合を抑えてクリックされ、初めて自社のサイトを潜在顧客に見てもらうことが可能になります。しかもこの潜在顧客は、甘いものの通販を希望している人々だけなのです。
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