適切な目標を設定できたら、次は目標の達成に向けてタスクを設定していくことになります。 タスクを設定する際に参考にしたいフレームに、「HIROEN(ヒロウエン)」があります。それほど知名度は高くありませんが、業務効率化や生産性向上のためのタスク・マネジメントのツールとしては秀逸であり、コロナ禍を経て、改めて見直してみたいフレームワークです。
適切な目標を設定できたら、次は目標の達成に向けてタスクを設定していくことになります。
タスクを設定する際に参考にしたいフレームに、「HIROEN(ヒロウエン)」があります。HIROENとは、30年ほど前に、小林忠嗣氏が、著書『知的生産性向上システムDIPS(ディップス) 』のなかで提唱したもので、「ヒロウエン」というキャッチ―な響きもあり、一時注目を集めました。
現在は、それほど知名度は高くありませんが、業務効率化や生産性向上のためのタスク・マネジメントのツールとしては秀逸であり、コロナ禍を経て、改めて見直してみたいフレームワークです。
HIROEN(ヒロウエン)とは、私たちが行う活動(仕事)は、必ず6つのレベルのタスクに分けることができるというもので、それぞれの頭文字をとったものです。
H:Hear(聞く)
I:Inform(伝える)
R:Request(依頼する)
O:Operate(作業する)
E:Examine(調べる)
N:Negotiate(交渉する)
タスクを計画する際に、このどれにあてはまるのかを考えたり、それぞれの項目ごとに計画をしたりすれば、時間の効率化、作業忘れなどを防ぐことにもつながります。ひとつひとつ見ていきましょう。
H:Hear(聞く)
「聞く」とありますが、目的が聞くことではなく、理解することです。「理解する」と置き換えて考えてみましょう。仕事のミスや結果の低評価は、この段階でのミスが大半を占めます。そもそも、仕事の意味、目的、期待の明確化がおろそかであることが、結果のまずさを招いてしまいます。この「Hear」のタスクをきちんと経て仕事に向かっているかどうか、確認することが重要です。
ニーズ確認の作業は面倒なことです。相手にとっては「もう言った」と感じることもあるかもしれませんが、改めて確認することで、仕事の依頼者側も、前提となる与件が間違っていたことに気づくことも少なくありません。
I:Inform(伝える)
自分の力で仕事を頑張り、満足いくアウトプットができたとしても、誰の理解もないままでは、それは仕事とは言えません。
仕事のトラブルのなかで、「私は聞いていない」という言葉は、もっとも聞きたくない言葉のひとつではないでしょうか。きちんと伝えなかったばかりに、余計なトラブルを起こしてしまうことは少なくないでしょう。その仕事の依頼者に伝えるのはもちろんですが、他部門や同僚、先輩、その仕事の結果を知るべき人は誰で、自分の責任範囲のなかで、どこまで伝えなければならないかを押さえておきましょう。日本固有と言われる「根回し」もこれにあたるかもしれません。
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