報告がすぐにうまくなる訓練「新聞法」

2008.04.04

経営・マネジメント

報告がすぐにうまくなる訓練「新聞法」

葛西 伸一
株式会社メンター・クラフト 代表取締役社長

よく、「あいつは、本当に報告が下手だ」「何を言っているかよくわからない」「で?いったい結論は何なんだ?」「いいから、結論から話せ!」という話を聞いたことはないだろうか?

もし、あなたが報告の仕方にあまり自信がなかったり、もしくはあなたの部下が「報告ベタ」であるなら、ぜひとも「新聞法」を覚えていただき習得されるか部下へティーチングしていただきたい。

訓練は簡単、毎朝新聞を読むだけでOKだ。

ただし、単によむだけでなく。各記事の主役が自分だと仮定し、その記事の内容を上司へ報告するイメージを頭で描くのだ。

たとえば、「東芝、原発1兆4000億円受注」という記事。
(2008年4月3日日経1面より)

この記事を単に読むのではなく、主人公が自分だと仮定し報告をイメージする。

「課長! 私は、原発1兆4000億円の受注が確実になりました!」

「顧客は、米国の電力会社2社で、新型軽水炉が採用される見込みです!」

「これから新設ラッシュが続く、米国市場を攻めていきたいと思っており、新興国を含めた原発事業の世界展開を加速したいと考えています!」

「今回の具体的な製品は、WH社の新型の加圧水型軽水炉AP1000」で、サウスカロライナ州とジョージア州に納品される予定です」

「出力は・・・」

というように、大きな見出しから、徐々に細分化していく。

上司に報告する際には、見出し(結論)からゆっくりと説明し、
概要まで報告した時点でいったん止める。

そこから、上司が質問してきたら、詳細を説明しはじめる。

これだけで、すばらしい報告が可能になり上司からも認められるのだ。

ちなみに、通勤時間に1日2-3記事について毎日この訓練をすれば、半年もしないうちに、口頭、文章にかかわらず報告が上手になる。

このように、新聞は、「見出し」に結論が1-2行にまとめられている。

この結論を先に見て、その先を読むかどうかを考える。

上司も同じだ。往々にしてデキル上司は昔から毎日、新聞を読んでいるから、そのような結論を先に報告し、段階的に詳細へ展開していく方法に慣れているのだ。

昔の新入社員は、「とにかく新聞を読め!」と言われていた。

今思えば、情勢を把握することは当然であり、それ以外にも、こんな効果をもたらしてくれるのだ。

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葛西 伸一

株式会社メンター・クラフト 代表取締役社長

http://www.mentor-craft.co.jp/ http://www.mba-noryoku.com/ 大学卒業後、大手エレクトロニクス商社に勤務。その後、IT業界、映像コンテンツ業界と15年間の営業・企画・マネージャー等の経験を経て、 2007年4月に(株)メンター・クラフト設立。 豪州ボンド大学大学院 MBA(経営学修士) エグゼクティブ・コーチ(JIPCC認定) 日本コーチ協会正会員

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