多くの人が、1週間でやるべきことリスト、あるいは1日単位で今日は何をすべきか、様々なタスクを手帳やスマホにリストアップし、大事なことを忘れてはいけないと仕事に備えていると思います。 そして、実際にタスクを実行していく段階に入るのですが、そこで問題になるのは、どのタスクから手掛けていけばいいのか、つまり優先順位をどうするのかということになります。
実際には、この「仕事にかかる時間」と「締め切り」のバランスを取りながら計画していくということになります。
この方法は、仕事の仕方に工夫がある分、生産性は高くなりますが、まだ、周囲からのニーズに応えること、仕事を処理することに精いっぱいの状態に変わりはないと言えます。
③プロセスを改善するタスクを必ず入れる
今あるリソースと能力によって同じプロセスで仕事を続けていても、理屈的には同じ成果しか出すことができません。仕事の成果やクオリティを上げるには、「仕事のプロセス」を改善し、まったく異なる生産性を実現する必要があります。
たとえば、プロジェクトの緻密な計画をつくり、プロセスのムダを省き、成果を向上するための活動を計画する、リソースを変える、自分・スタッフのスキルを上げる、情報をすぐに取り出せるように整理する、などといったことが考えられるでしょう。この仕事によって、「こなす」時間が大幅に短縮でき、アウトプットのクオリティも上がります。
また、プロセスに働きかけるということは、成果を出すためのリソースの問題も解決する必要がありますので、そのタスクが「自分の能力を伸ばす」ことにつながります。
プロセスに働きかける本人自身の能力を伸ばすことで、アウトプットのスピードだけでなく、クオリティを上げることにつながるわけです。
人間関係はさらに重要
もうひとつ重要なポイントがあります。
以前、ある日本を代表する競馬の騎手に、「なぜ、一流馬ばかりに騎乗できるのですか? やはり、ご自身の緻密な判断基準によって、馬を選択されるのですか?」と聞いたことがあります。
その時の答えは、単純でした。
「早く決まった順番です」
「早い」ということは、お互いに自信があるからであり、お互いの力を信用しているからにほかなりません。私たちは人間関係のなかで仕事をしているのであって、自分だけの都合で優先順位をつけてしまっては、重大な問題が起きてしまう可能性があります。
「信頼関係」という基盤があったうえで、適切なリソースとプロセスで仕事に取り組むことができれば、計り知れない成果を創り出す可能性があると言えるでしょう。
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