「老後を安心して暮らすためには、年金以外に2000万円が必要……」と騒がれたことは記憶に新しい。しかし、それだけの資産を持っている人はごく少数派……これが庶民にとっての現実といえるだろう。 ならば、老後の暮らし向きをどうやって安心できるようにすればよいのか、庶民は庶民なりになんらかの方策を練らなくてはいけない。 そんな折、ちょっと話題になっているキーワードが「リバースモーゲージ」だ。老夫婦にとって福音となりえるイメージを押し出すテレビCMも、最近よく見かけるようになっている。いったいリバースモーゲージとは何なのか?そのメリットやデメリットは?誰もが抱いている疑問について調べてみた。
4.不動産価値リスクがある
リバースモーゲージは不動産の価値によって融資額が決まってくる。これは路線価で算出されるのが一般的で、土地の価値が下落すると融資額が見直されることもある。
5.金利上昇リスクがある
リバースモーゲージの金利は、一般的に変動金利を採用する金融機関が多い。将来、金利が上昇すれば返済額が増える可能性もある。
リバースモーゲージの将来性と、利用する際の注意点
リバースモーゲージは、老後資金問題解決の一手段として大きな注目を集めている。加えて、近年は空き家の増加も全国的に問題となっており、その有効活用の手段としても期待が高まっているところだ。
しかし、推定相続人(子どもら)の承認があいまいになれば、相続トラブルが起きるリスクも承知しておかなければならない。さらに契約者の死亡で、残された配偶者が自宅に住めなくなる事態も予想される。こうした点から、契約者本人だけでなく、子どもや配偶者の確かな理解を得たうえでの利用を心がける必要があるだろう。
今回ご紹介した通り、リバースモーゲージはここ最近大きく注目度が高まっている金融商品だが、「銀行の業績低迷」「新視点の金融商品開発」「地銀の競争激化」「年金問題」「人生100年時代」「健康寿命」……といった日本の“いま”を象徴するさまざまなキーワードからも、今後ますますリバースモーゲージに対する注目度が高まっていくことは確かなようだ。
逆転の発想に基づくこの融資制度に対して、地方銀行、メガバンクが、今後どのような動向を見せていくのか。“超”高齢化社会に突入した日本にとって、ひとつの“ものさし”になることは間違いないだろう。
≪記事作成ライター:三浦靖史≫
フリーライター・編集者。プロゴルフツアー、高校野球などのスポーツをはじめ、医療・健康、歴史、観光、時事問題など、幅広いジャンルで取材・執筆活動を展開。好物はジャズ、ウクレレ、落語、自転車。
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