2019年9月、国連の気候行動サミットにひとりのスウェーデンの少女が出席しました。地球温暖化に本気で取り組まない大人たちに向かって、「あなたたちを許さない」と涙を浮かべながら、怒りのスピーチをしたことを覚えているでしょうか。 16歳のグレタ・トゥーンベリさんの発言は、状況を理解しながらも必要な行動を起こさない各国のリーダーたちの裏切りに対する叱責であり、将来、温暖化の結果に向き合って生きなければならない若い世代を代表した切なる訴えといえます。 SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」に必要とされる解決策を実現するためには、世界を変えたいと願う若者の発言を心に留め、私たち一人ひとりが行動を起こすことが必要なのです。 そんなSDGsについて、今回は目標12から14までをご紹介しましょう。
また、世界の人口が増え、無秩序な乱獲が進むことで、魚の獲り過ぎが問題となっています。とはいえ、海の資源に生計を依存する人たちは世界で30億人を超えていますから、漁業で生活を営んでいる人たちの生活を維持しつつ資源を保存し、将来にわたって魚などを獲り続けることができる仕組みを構築することが必要なのです。
UN Photo/Martine Perret
《私たちにできること》
海のエコラベル「MSC認証」をご存じでしょうか。MSCの青いラベルは海洋の自然環境や水産資源を守って獲られた水産物(シーフード)に与えられるエコラベルです。このMSC認証ラベルが付いた魚介類や冷凍の水産加工品を買うことも、海を守る行動の第一歩になるわけです。
また、海の中で砕けて小さな破片となり、海洋汚染をもたらすプラスチックゴミを減らす努力は、これからも地道に続ける必要があります。その方法はさまざまですが、例えばペットボトルを買わない、水筒を使う、マイストローを持参する……といった行動もそのひとつ。こうしたちょっとした行動を日常生活に取り入れることで、プラスチック製品を減らすことを意識したいものです。買い物にマイバックを持参し、レジ袋を断るのはいまやあたりまえの時代なのです。
――次回はシリーズ最終回となります。目標15の「陸の豊かさを守ろう」から目標17の「パートナーシップで目標を達成しよう」を取り上げるとともに、SDGsによってもたらされる豊かな未来を見すえます。
≪記事作成ライター:山本義彦≫
東京在住。航空会社を定年退職後、介護福祉士の資格を取得。現在は社会福祉法人にて障がい者支援に携わる傍ら、30年に及ぶクラシック音楽の評論に加え、社会問題に関する執筆を行う。
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