年金問題で、老後資金として公的年金とは別に2,000万円準備してくださいねとの金融庁の報告書が公表されて以来、投資機運が日本で盛り上がってきています。将来の年金支給に不安がある若い世代には特に投資熱が盛り上がっているようです。 しかしながら、現在の投資環境には暗雲が漂っています。今回は特に為替動向を検証してみたいと思います。
気になる外貨
他の通貨についても若干補足しておきます。
ドル円で円高が進みやすいので、どうしてもクロス円(ユーロ円、豪ドル円等)などでもカウンター通貨安・円高が進みやすい状況があります。
欧州を見ても、独経済指標が製造業中心に非常に悪く、そしてECB(欧州中央銀行)も金融緩和政策に踏み切りそうで、これはユーロ安の材料です。
英国でもジョンソン新首相が就任して、合意なきBrexit(英国のEU離脱)が現実味を帯びており、ポンド安方向ではと思います。
オセアニア通貨を見ると、米中貿易摩擦に左右される経済状況ではと思います。RBA(豪準備銀行)、RBNZ(ニュージーランド準備銀行)共に、今後も追加利下げをする段階に来ており、豪ドル、ニュージーランドドル共に、売られる傾向があります。
そして豪連邦債10年:0.90%、ニュージーランド連邦債10年:1.10%水準と、もはや高金利通貨と言えるような状態です。
まとめ
現状では、海外債券では、以前ほど高利回りを期待できない現状です。そして海外株式市場でも、NY株式市場を含めて、流動的であると言えます。
リスク回避の投資マインドが蔓延していますので、仮に海外金融商品で利益が出たとしても、為替リスクで、円高傾向になってしまっていては、利益が為替差損で相殺されてしまう懸念が強いと言えます。
ここは安全資産や、クラウド商品などミドルリスク・ミドルリターンな商品に振り向けるポートフォリオを構築することが賢明であると思います。
【記事元】
日本クラウド証券株式会社 https://crowdbank.jp
日本クラウド証券メディア マネセツ https://manesetsu.jp
【転載元】
リーダーズオンライン(専門家による経営者のための情報サイト)
https://leaders-online.jp/
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