ドラマ『凪のお暇』の名言「空気」は読まずに「吸って吐く」

画像: (C)Yukiko Naito

2019.08.31

ライフ・ソーシャル

ドラマ『凪のお暇』の名言「空気」は読まずに「吸って吐く」

内藤  由貴子
一般社団法人フラワーフォトセラピー協会 代表理事

ドラマ『凪のお暇』は、心理セラピストの私から見ても、とても興味深いドラマです。 恋愛やコミュニケーションのテーマもさることながら、「空気を読む」ことが大きなキーワードになっています。「空気」という同調圧力から自由になるにはどうすれば良いのでしょうか。

『相変わらず仮面をかぶって生きているんだろ。どうせ「空気」読みまくってんだろ、家でも職場でも、女の前でも…』

と指摘され、空気を読むことで何を失ってきたのか、
ようやく気づき、仕事のイベント中に倒れてしまいます。

慎二の父は官僚で、母は世間体をとても気にする人。慎二は両親が望む「空気」を読んで育ったようです。

兄は、いち早くそんな空気に支配されずに自分らしく生きることを選んだ人で。
修二は、自分の外面と内面のギャップにようやく気づいたようです。

さて、凪が取り戻しつつあるもの、それは「自分自身」です。

私がやっているフラワーフォトセラピーで、「自分度」がどれくらいあるかを測る方法があり、
かつてある女子大生さんについてお母さんの依頼で対応したことがあります。

本人と直接会わずにお母さんを通してメールだけのやりとりでしたが、
スベリ止めで入った大学ではあるけれど、自分なりに外国語に取り組もうとゼミに入ったら、よくできる彼女は、あるボス格の学生によって、ほぼ全員にハブられる状態になってしまいました。

しかし、彼女の「自分度」が上がるにつれ、周りの低い次元の感情に合わせる必要はないと思い、毅然と勉強をしていたら、先生も味方になり「空気」を超越できたようです。

◆ 組織の息苦しい「空気」が生き辛さを生む

この「空気」の正体は、同調圧力です。
昨年末に出版された『「超」入門 空気の研究』鈴木博毅 著(ダイヤモンド社)は、
1977年、山本七平・著の『空気の研究』を今のビジネスパーソンが活用しやすいよう論理化されて書かれています。

鈴木氏の著書には「日本が再び破滅するなら、空気のためだ」という山本七平氏の言葉が書かれています。

『凪のお暇』は、徐々に自分を取り戻していくプロセスのお話ですが、そんな日本の縮図なのかもしれません。

まず内側にある空気をおなかの底からゆっくり吐く。鼻からゆっくり吸って新鮮な空気を体の奥まで満たしていく。そしてまた吐き吸う。これだけでも、緊張がゆるみ、自分を取り戻せていきます。

あなたの職場の空気は、軽やかに吸って吐けますか?

※ 写真は同調圧力のような空気から自由になれるイメージでアップしました。花のコーラルの色には、自分を大切にして自立する意味があります

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内藤  由貴子

一般社団法人フラワーフォトセラピー協会 代表理事

こんにちは。内藤由貴子です。花の写真でストレスを作る感情を分析、心理診断を行い、さらにその解消まで行うフラワーフォトセラピーのセラピストです。INSIGHTNOWでは、異色な存在かもしれませんね。このセラピーの普及のため、一般社団法人フラワーフォトセラピー協会を設立、講師の養成、セラピストの紹介を行っています。自身、色を使うオーラソーマ®をはじめ、セラピストとして16年あまりのキャリアです。このINSIGHTNOWでは、こころをケアに役立つようなコラムを書かせていただきます。よろしくお願いいたします。

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