みなさんは「フェムテック(Femtech)」という言葉を聞いたことがありますか? これは「女性(Female/フィメール)」と「技術(Technology/テクノロジー)」を組み合わせた造語で、生理や妊娠、避妊やセクシャルウェルネスなど、女性の生活・健康をテクノロジーで支援するサービス分野のことを指します。 女性の社会進出が加速する近年、女性特有の課題を解決するフェムテックは社会的にも注目されており、欧米を中心にスタートアップの市場参入や投資の動きが活発化。海外市場の拡大と人気の高まりを受け、そのムーブメントは日本にも広まり始めているようです。 そこで今回は、海外のフェムテック企業が手がける新発想の商品・サービスを紹介しながら、急成長する市場の背景にフォーカス。女性のみなさんはもちろん、パートナーの男性も要チェックです!
今年(2019年)2月には、東京都内でフェムテックの起業を支援するイベントが開催され、新たなビジネスチャンスを狙う起業家・投資家を中心に80名近くが参加。主催者である「ビタミン株式会社」CEOの高松裕美氏は、「フェムテックは社会への貢献度が高いビジネス分野。2019年が日本でのフェムテック元年だったとなるように、今年のエンジェル投資・事業立ち上げのサポートはフェムテックに注力し、イベント開催や登壇活動を続けていきたい」とコメントしています。
計り知れないポテンシャルを秘めた巨大マーケット
こうして日本にもジワジワと浸透しつつあるフェムテックですが、世界全体から見るとニッチな市場という認識がいまだに強く、国によっては文化的・社会的な背景から、女性特有のヘルスケアをタブー視する風潮があるのも事実です。
しかし、世界の男女の人口比率はほぼ半分。つまり、フェムテックのターゲットは約35億人にも上るのです。経済における女性の影響力や人口比、潜在的なニーズを考えれば、決してニッチな市場とはいえないことがわかるでしょう。そして、フェムテックのサービスが浸透することで、女性が抱える課題自体が可視化・認知されれば、結果的に男女が互いのポジションを理解し合い、真の意味で「女性が輝く社会」が実現するのではないでしょうか。女性の社会進出に対して、国の政策だけでは乗り越えられなかった課題が、フェムテックというテクノロジーによって一気に解決できる可能性もあるのです。
国や地域によってまだまだ温度差はあるものの、世界35億人をターゲットとする巨大市場・フェムテックのポテンシャルは、社会的にもビジネス的にも計り知れません。筆者自身、ユーザーサイドの働く女性として、今後のさらなる市場展開に期待をもって注目していきたいと思います。
※参考/BuzzFeed Japan News、BeautyTech.jp、朝日新聞
≪記事作成ライター:菱沼真理奈≫
20年以上にわたり、企業・商品広告のコピーや、女性誌・ビジネス誌・各種サイトなどの記事を執筆。長年の取材・ライティング経験から、金融・教育・社会経済・医療介護・グルメ・カルチャー・ファッション関連まで、幅広くオールマイティに対応。 好きな言葉は「ありがとう」。
【記事元】
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