何かと「テック」をつける言葉がやたら目立つが、スポーツにも「スポーツテック」なるものが登場した。果たして「スポーツテック」はスポーツ市場を活性化できるのだろうか。
最近、何かと「テック」をつける言葉がやたら目立つが、スポーツにも「スポーツテック」なるものが登場した。
もちろん、フィンテックやエデュテック、不動産テックなどと同じように、スポーツとテクノロジーを組み合わせることで、新たな商品やサービスを生み出したり、これまでにない市場ができることを狙ってのものだ。
以前からスポーツにはテクノロジーが活用されており、腕時計型のウェラブル端末を使ってランナーやバイカーは走った記録だけではなく、自分自身の身体の状態をも同時に管理できるようになっているし、ゴルフではスコア管理だけではなく、GPSを使って残り距離の測定などにも活用されている。プロスポーツのコーチや監督がiPadを携えて、選手に指示を出す光景は頻繁にある。これらはほんの一端で、もはやテクノロジーを使わないスポーツを見つけるのが難しいほどだろう。
スポーツシューズを中心に市場は拡大
スポーツ産業の活性化に向けて政府が発表した「日本再興戦略2016」によれば、スポーツビジネスは、日本を再興するための柱のひとつであり、2025年には、市場の規模を25兆円に拡大したいとしている。現在の規模からすれば途方もない数字に見えるが、この市場規模を実現するためには、まさにスポーツ業界にもイノベーションが必要となる。そしてこのイノベーションに一役買いそうなのが「スポーツテック」だ。
スポーツテックと言えば、スポーツ自体がテクノロジーの塊なのが「eスポーツ」と呼ばれるこれまでになかったスポーツジャンルの登場だ。これをスポーツと呼ぶかどうかは、さまざまな意見があるが、新たな市場を生み出しているのは間違いない。
矢野経済研究所が発表した2018年のスポーツ用品国内出荷金額は、前年比104%と一見好調に見えるが、サッカーやバレーボールなどの古くからあるチームスポーツ系は軒並み前年割れで、けん引しているのは、スポーツシューズだ。
確かに、通勤の様子を見るとスポーツシューズを身に着けた女性が目立つ。ファッションの要素も多分にあり、スポーツ市場とみなすかどうかは意見の分かれるところであるが、スポーツ市場全体としては伸びている。
そのような中、バンダイがスポーツテックへの取り組みを始めたという。その商品とは小学生向けスポーツシューズ「UNLIMITIV」。「楽しんだヤツが、いちばん速い。」をコンセプトに、子どもたちが、楽しみながら走った記録や運動量を管理することができる。子ども向けの商品らしく、ゲームの機能も忘れていない。
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